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日本人経営者の恥ずかしい実態

日本の某有名グローバル企業のオーストラリアの営業拠点で働いている友人は、会社の経理財務を引き受けています。会社の財務状況を管理し、経営者に報告するのは彼女の役目。オーストラリア国内の営業活動にかかわる財務状況を日々追いかけ、オーストラリア法人の責任者に報告します。

と・こ・ろ・が!日本から駐在で来ているこの責任者が会計を知らないため、仕事に支障をきたしているというのです。正式な財務三表には損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書(資金収支表)があります。彼女がキャッシュフロー計算書を作って持って行ったところ、この責任者がキャッシュフローをまったく理解していないので唖然としたそうです。彼はキャッシュフローを見て、「何これ?売上はどこにあるの?」と尋ねたそうです。これはもう笑うしかない。

キャッシュフロー計算書は現金の収支を管理するものなので、売上はありません。売上を見るのは損益計算書です。いくら売上がたくさんあっても資金繰りが悪ければ倒産に追い込まれることもあり、経営者が会社の支払い能力を示すキャッシュフローを理解して適切な経営判断をするのは常識。最終判断をするのは経理担当者ではありません。細かいことは経理担当者に任せるとしても、会社の経営者が財務三表の基礎を知らないことはありえないのです。だから普通は「財務三表の基礎中の基礎を知らない」とは恥ずかしくて口が裂けても言えないことで、堂々と「知らない」と言えてしまうこと自体が驚くべきことなのです。

彼女は財務状況を管理職に報告して判断を仰がなくてはいけないのに、その肝心の管理職が報告書を読めないため、仕事ができません。仕方がなく、他の海外拠点の責任者(非日本人)に報告して判断を仰いでいるそうです。英語もできない使えない上司なので、彼女の仕事は増えるばかりで毎日夜遅くまで残業です。

でもさすがにまずいと思ったのか、彼が次に言ったことは「○○さん(財務責任者の名前)、これから毎日30分、僕に経理の基礎を教えてよ」。キャー、そう来たか!日本でしか許されない部下の使い方!

第一、なぜ彼は自分で勉強しないのでしょうか?経理の専門家になるのではないので、ちょっと本を読めばわかる話。薄い本を一冊買って読めばキャッシュフローを基礎などわかるのです。彼の返答は「いやー、僕本読んで勉強するのってきらいでサー。」だそうです。

次に、彼に必要な能力がないのは自分の責任なのに、なぜ部下に負担を押し付けるのでしょうか。彼女は財務の専門家で、社員教育の専門家ではありません。この国では、特定分野の専門職に専門以外の仕事を頼むことはありえません。彼女は高度な財務能力を提供することによって給料を得ており、財務の仕事をすることでキャリアを構築しているのです。

そもそもオーストラリアでは(他の国もそうですが)、こんな経営の基礎さえわからない人は業務を遂行できないので、大会社の営業拠点の上級管理職にはなれません。彼はたまたまオーストラリアに赴任してきた、典型的日本のサラリーマン。この会社は、本を読むのもイヤな人になぜ責任の重い役職を任命してしまうのでしょうか?日本人なら誰もが知っている有名企業の実態は驚くべきものでした。

この話を聞いて思い出したのは日本で働いていた時のこと。仕事上いろいろな会社の上級管理職や経営者に会うことが多かったのですが、彼らは驚くほど経営や財務を知らないのです。IT技術者はITの知識がなければなれません。会計士は会計の資格がなければなれません。ところが日本の経営者は経営の素人でもなれるのです。若いときに経営とは関係ない仕事をしていても、終身雇用制のもと、成績がよかったり社内政治をうまく立ち回ることにより、年功序列で最後にもらえるご褒美が上級管理職や経営者。経営能力に優れているから経営者になるのではありません。日本以外の多くの国では、経営者になるためにはそのための専門的な勉強をします。経営者の経歴を見ると、ビジネススクールの学位を持っていることが多いのはそのためです。

経営を知らず、経営者としての役割を果たせない人に経営をやらせ、やっつけ仕事で仕事をし、足りない部分は残業をいとわない部下や周囲に負担を強いることによってかろうじて回しているのが日本の会社の経営。日本の産業界が国際競争からどんどんおいて行かれているのはちゃんと理由があるのです。

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divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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