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ツッコミどころ満載の在外選挙

移住以来始めて在外選挙に行ってきました。海外居住者が投票する場合、まず在外公館に行って選挙人登録の申請書を提出をします。本籍地のある場所の選挙区で投票することになるので、申請書は外務省から本籍地の市町村に行き、戸籍を確認してから選挙人証が発行されます。それが外務省経由で在外公館へ送られ、ようやく選挙人の手元に届きます。政府のデータ処理が電子化されていないことと、戸籍システムがあるがゆえの複雑な経路のため、この期間なんと2カ月!オンラインで何でも瞬間的に処理できる時代に、これは大正時代か?そしていざ在外選挙人証が届くと、受領証を郵送で返送しろと書いてあってまたびっくり。しかも返信用封筒がついているわけでもありません。電子メールで簡単に済むことまですべて書類化し、これに関わるすべての人の手間をわざわざ増やすなんて、オーストラリアではありえません。この一連の流れに関わる日本人の高い人件費は、すべて日本国民が払う税金から出ています。といっても私は日本の税金は払ってないですけど。

さて、選挙日が近づいたので選挙期間の確認です。在外選挙では日本の選挙日までに投票用紙を日本に届けるため、日本の投票日よりも前に投票します。領事館のウェブサイトに行くと、選挙開始日が書いてあるけど、終了日は「在外公館によって終了日が違うので事前にお問い合わせください」とのこと。だから領事館のウェブサイトで問い合わせているんだが、ウェブページの更新もしないんだろうか?(と思っていたら、結局更新しないまま最終日を迎えてしまいました。)なに、じゃあ選挙人一人ひとりがわざわざ領事館に電話して問い合わせろってか?何のためにあるんだかわからない領事館のウェブページ。と思っていたら、いきなり領事館からメールが来て、ここでようやく終了日を知ることになる。10日間の選挙期間が始まった後、終了日の6日前のことです。

さて、いよいよ投票日。領事館への入館はいつもの鞄の中身チェックに加え、スキャナを使ったボディチェックも。部屋に入ると、こちらは一人しかいないのに狭い部屋の向こう側に四人の係員がこちらを向いてずらっと並んで座り、なんだか重々しい雰囲気。ここでまず、投票用紙の請求書を書かされます。そんなもん最初から用意しとけと思うんですが、なんでも事を複雑にするのが好きなようです。次に、領事館から他人の投票用紙と一緒に日本に送られた自分の投票用紙を、自分の戸籍のある各市町村の選挙管理委員会に送るための封筒に住所を書かされます。まったく、戸籍があるおかげですべてのプロセスが複雑になります。そしてようやく投票用紙をもらいます。でももらうのは選挙区用と比例代表用の二枚の投票用紙だけではありません。追加で四枚の封筒。それは二枚の投票用紙を別々にまず内封筒、そして外封筒に入れるための四枚なのです。薄い紙の封筒は一度に破ってしまえば一重でも三重でも変わらないんだが、あくまでも見かけが厳重であることが重要なようです。

全国の選挙区の候補者が載った分厚いファイルから自分の選挙区を選び、候補者の名前を確認して投票用紙に記入。置いてあった鉛筆は使わず、自分のボールペンを使いました。そして封筒を係員に渡すと、
「ボールペンで書いたものは受け付けられません」
「えっ、なぜですか?」
「そのように指導されています。私たちは選挙の仕事を請け負っているだけなのでわかりません。質問がある場合は総務省に聞いてください」
(はあ?聞いてくださいって、いま領事館にいるんだけど、私に日本に電話しろっていうの?)
「鉛筆だと改ざんされる可能性もありますよね?」
「だからそのようなことがないように二重封筒にしてるんです。投票用紙をお渡ししたときに鉛筆でとお願いしたはずです。」
(いくら封筒を二重にしてたって、封筒から出して改ざんされたら同じなんだが)
「でも投票用紙にはそういう注意事項は書いてありませんでした」
「では日本に電話して、ボールペンでの記入が有効かどうか聞いてみますがいいですか?」
(ということは今まで同じ質問をした人はいなかったのか。置いてある職員向け在外投票マニュアルを見ようともしないから、きっと載ってないんだろうな。)

で待たされること10分ほど。やっと出てきた職員が説明することには、
「鉛筆だと間違えたとき消しゴムで消せますが、ボールペンで間違えて上から線で消して書き直すと読み取りにくいことがあるからとのことです」
「書き間違えたら新しい用紙を使えばいいじゃないですか」
「でもそれだと投票用紙をたくさん用意しなくてはならないので」
(そんなもんあなたたちの人件費に比べたらなんぼでもないんだが)
で結論は、書き間違えてないならボールペンでも有効とのことでした。ホッ。

書き換えが簡単な鉛筆で書くということは、後から書き直していいですよと言っているのと同じです。投票用紙は公文書と同等で厳重に管理されるべきものなのに、鉛筆で書くなんて常識的ではありません。そして気持ちが悪いのは、注意書きには「鉛筆で」とは一言も書いてないのに、係員は鉛筆を使わせるよう「指導」されていること。公正さが必要な選挙では、ルールを明確にすることが一番大切ですが、明確になっていないルールを守るよう要求される。そして要求した者に理由を聞いても答えることができない。あいまいさを良しとする日本らしいやり方ですが、選挙にまであいまいさが適用されるのは納得できません。外側を二重封筒にしていかにも厳重な管理をしているかのように見せていますが、肝心の中身は小学生が使う鉛筆。この厳しく見える見かけと実際の中身の緩さの同居具合がなんとも笑えてしまうのです。「箱モノ=見た目わかりやすい外側を取り繕うことでお茶を濁すこと」が好きな日本らしいやり方だなと思いました。

そもそもこんな問題が起こるのは投票用紙を手書きで書き、人手で集計するなどという前時代的なことをやってるから。今回からネット選挙解禁と騒がれていますが、他の国が当たり前のようにやっているインターネットでの選挙活動ができるようになっただけの話。日本の道のりは長いです。


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AUの選挙について。

オーストラリアではオンラインでの投票が主流ですが、選挙会場では、紙と鉛筆ですよ。ボールペンの使用は認められていませんよ。理由は昔からそうだから、だそうです。日本のやり方ばかりが、そんなに悪ですか?考えすぎでは?

juneonoさん

オーストラリア―は投票所に鉛筆は置いてありますが、自分のペンを使ってもかまいません。このことは規定に書いてありますし、その理由も明確化されています。私が問題にしているのは、鉛筆の使用自体よりむしろ、どこにも書いていないルールに従うよう指示され、選挙管理者さえその理由を知らないこと。そして選挙管理者が最初鉛筆でないと投票できないと言い、調べたあと前言を覆したことからもわかるように、管理者側でさえ規定が徹底されておらず、厳正であるべき選挙にあいまいなルールが適用されているということです。


プロフィール

divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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