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子供が決める国の未来

「Q&A」は国営放送ABCによるテレビの討論番組です。毎回政治家や各分野の著名人たちがパネルとしてゲスト出演し、視聴者の質問に答えて自分の意見を表明するというもの。質問はスタジオ参加した一般市民がその場でしたり、事前に視聴者から送られたビデオによる質問が使われます。放送中に視聴者から次々と送られるツイッターでの意見も画面にどんどん流され、生番組ならではの迫力。ABCのウェブサイト上に意見を投稿することもできます。番組中はパネル同士の議論になることもしばしば。一般市民と政治家が一緒になって国や世界の問題を考える、まさに民主主義を地で行くような番組です。話題は政治、経済、社会の今一番ホットなトピックばかり。日本で政治家が出てくる討論番組というとしかめっ面のおじさん達がクソまじめに語るイメージですが、そこはオーストラリアのこと、番組中は笑いが絶えません。楽しくそしてまじめに、私たちの住む国や世界で起こっているさまざまな問題について考えるきっかけを与えてくれる、貴重な番組なのです。出演者たちは普段の仕事から離れ、専門以外のいろいろなトピックについても即座に意見が求められるため、ふとした瞬間ににじみ出る人柄が見えてしまうというお楽しみもあります。

先日の番組はちょっと異色で、パネルはたったの一人。そのパネルとはジュリア・ギラード首相です。そしてスタジオ参加者は全国の高校生たち。首相が子供たちの質問に一人で答えるというシチュエーションは楽しみではあったものの、正直議論のレベルは下がるだろうと、いつもよりはリラックスして見ていました。ところがどっこい、内容はいつもの大人たちの議論とそれほど変わらなかったのです。出てくる話題はまさにオーストラリアが今直面しているほとんどすべての問題-移民問題、難民受け入れ問題、アボリジニ、中東問題、国家財政、産業育成、教育改革、女性問題、障害者支援、医療、労働問題、市民生活・・・。

中でも時間が割かれたのは教育問題です。今オーストラリアでは教育改革が急務になっています。中国などアジア諸国の子供たちがどんどん学力をつけてきているため、相対的にオーストラリアの生徒の学力が落ちているからです。移民が多いオーストラリアは、周辺諸国とは常に競争にさらされています。子供たちに高度な学力をつけ、専門教育を施して競争力の高い人材を育てないと、将来は賃金の安い労働者になり下がってしまうという危機感があるのです。(日本もまったく同じ問題に直面していますが。)考えてみれば、教育改革の影響を一番受けるのは子供たちなんですから、彼らがその内容について意見するのは当然です。きっと高校生たちも首相に直接質問するということでいろいろと準備してきたのでしょうが、その受け答えを見ていると決して付け焼刃ではなく、普段から国の政治や社会問題について考えていることが見て取れました。

私はついつい日本の高校生と比べてしまったので、これが高校生か~とびっくりしてしまいました。そもそも日本の高校生は国の問題について普段から考え、周囲と議論したりするんでしょうか?そして首相を前に堂々と政治について意見をぶつけることができるんでしょうか?その毅然とした話しぶりは大人とまったく変わりません。これはもう完敗だぁ~と思わざるを得ませんでした。日本では長い物に巻かれ、自分の意見は押し殺して周囲に合わせることが美徳とされます。学校でも暗記中心で、試験では想定された回答をその通りに書くことが要求されます。ディスカッションの習慣もありません。

これは職場の同僚を見ていても一目瞭然です。いつも自分の意見を持ち、ことあるごとに堂々と表明するのは空気を吸うがごときです。こちらの生徒は、学校で自分の経験や考えを発表することは小さい時から訓練されているし、ディスカッションの機会もあります。学力を評価されるときも暗記ばかりではなく、自分なりのオリジナリティが求められます。大学までどっぷり日本式の教育につかっていた私は今でも追いつこうと必死なのですが、なにしろ土台になる子供のころからの教育が違いすぎるので、大人になってから頑張ってみてもどうしても限界があるのです。

これまでの日本は国内だけですべてが済ませられた時代で、国外とのコミュニケーション能力などなくても、日本人だけとつきあい、日本語だけしゃべっていれば生きてくことができました。世界が同時に絡み合って動いている今、これからは日本人も望むと望まざるにかかわらず、世界標準のコミュニケーション方法で、しかも英語で戦っていかなければなりません。英語を抜きにしても、子供のころからすでに世界と差がついてしまっている日本。自分の頭で考え、表現し、議論できる人材を養成するのに、残された時間はもうありません。


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テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

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子どもの将来

最近ブログを拝見させて頂いております。とても勉強になっています。私たち夫婦とも外国籍て仕事で日本で暮らしています。子どもは来年小学校に入る予定で、どこに行こうかなあと悩んでるところですね〜オーストラリアに興味あり、いろんな情報とても参考になります。
例え海外へ行かなくても、日本あるインタナショナルスクールに行こうかと検討もしてますね。今の世の中、英語やコミュニケーション能力がないと、生きていけそうにないから、早めにそういう環境の中で勉強させたい親心がありますね。またいろいろとお話ができれば幸いです。

Koyukiさん

ブログ読んでいただいてありがとうございます。本当にこれからの時代を生きていくには英語は必須ですね。日本では英語の重要性が叫ばれているものの、教える先生が英語を実際に使えない人たちだし、テストで点数を採ることが重視される環境ですから、日本の学校だけで使える英語を身につけるのは本当に大変です。また日本では海外との間で人や情報の流れが少ないので、国際的な視野を持った人に育てるには限界があると思います。早めにそうした環境を与えてあげるのはとてもいい考えだと思います。私は小学校についてはよく知りませんが、オーストラリア全般について個別にお話があればメールフォームからどうぞ。
プロフィール

divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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