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日本人女性による子供の誘拐

日本は、これまで何年も先延ばしになっていたハーグ条約をようやく批准することになりそうです。現在80カ国以上の国が批准しており、先進国でこの協定を批准していないのは日本だけで、今まで多くの国から批判されていた日本が先進国への仲間入りへの一歩を踏み出すことになります。

オーストラリア人男性と結婚する日本人女性は非常に多いですが、その分破綻するカップルも少なくありません。そして子供がいた際に、婚姻中や離婚後に日本人女性が夫の承諾なしに子供を勝手に連れて日本に帰ってしまい、そのまま戻ってこないケースが多いのです。これはオーストラリアでは以前から大きな問題になっており、メディアはAbduction(誘拐、拉致)という言葉を使い、日本へ里帰りするなどと言って子供を連れ去って戻ってこない日本人女性を誘拐犯扱いで厳しく非難しています。オーストラリアでは、母親が引き取ったとしても父親が養育費を支払うことが政府によって厳しく義務付けられているため、子供を連れ去られたのに養育費だけ払い続けているケースもあるそうです。「日本人女性に子供を誘拐されたオーストラリア男性の被害者の会」まであります。オーストラリアの男性は日本と違って子育てに積極的に関わるので、突然我が子を連れ去られた悲しみは理解できます。国際結婚数が多いアメリカではさらに問題が大きく、ひところもずいぶんメディアを賑わしました。

オーストラリアを含む欧米では、別れても両親に親権を与える共同親権が常識で、たとえ母親が引き取ったとしても男性が定期的に子供に面会する権利があります(虐待などがあるケースでは共同親権は認められない)。一方、日本では親権は離婚した夫婦の一方にしか与えられず、ほとんどの場合は女性に親権が与えられます。男女役割分担意識が強い日本では女性が子供を育てるべきという考えがあるため、女性も自分が引き取って当然という思いこみがあり、居住国の法律を知らずにこうしたことが起こってしまうようです。これまでは日本はこの条約を批准していなかったため、子供を連れ去られた外国人男性は泣き寝入りしかありませんでしたが、ハーグ条約を締結すれば、親権、面会権などの取り決めをしないまま子を居住国から勝手に日本に連れ帰ることは法的に許されなくなります。

まわりを見れば国際結婚などまったくめずらしくないのに、どうして日本女性ばかりがこの問題で目立ってしまうのかはよくわかりません。でも今多くの国では結婚しても女性が自立しているのは当たり前になっているのに、国際結婚した日本人女性は、オーストラリア人女性や他国からの移民女性と比べると精神的、経済的、社会的に自立してない人が多い印象を受けます。夫の庇護のもとに暮らして言葉もしゃべれず、住む国の法律も知らず、夫がいなければ生きていけない状況では、夫婦仲がこじれたら自活も裁判もできず、日本に帰るしかなくなってしまうのかもしれません。

この法律は日本女性にとっては厳しい側面もありますが、そればかりではありません。オーストラリアでは子供を母親が引き取った場合、国が責任をもって父親から養育権を取りたて、母親には十分な援助が与えられます。日本では父親から十分な養育費の支払いを受けていないことが多く、シングルマザーに対する差別もあって就職にも苦労し、シングルマザーの貧困率は60%で世界トップ。それなのに子供に対する責任はすべて女性に負わされてしまうのが日本です。

日本は先進国の一員としての国際的プレッシャーという外圧からこの条約を批准することになりました。子供に対する責任は両親共にあるという、親子・男女の役割に関する考え方がまったく違う価値観のもとに作られたハーグ条約を日本が批准すると言うことは、中身が伴わないのに服だけ着替えたという極めていびつな形になっています。性別役割に対する考え方を改め、親権制度や離婚後の保障制度を時代に合ったものに変え、中身も先進国並みにしていかなければ、これから様々なひずみを生むでしょう。

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Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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