しばらくぶりに日本に帰っていました。もうすぐ10月というのに、東京は30度を超える気温とむせるような湿気。例年だと8月の気温だそうです。今年の夏は30度を少し超えるくらいなのに、日本に住む人は暑い暑いと騒いでいたっけ。私の住む所は夏は35度ぐらいは普通で時に38度になることもあり、オーストラリアの他の都市では40度を超えることもあります。夏に30度を超えるぐらい日本でも普通なのに、なぜそんなに騒ぐんだろう?と不思議に思っていたんですが、なるほどこの湿気では騒いでもしょうがないとようやく理解。日本で暑いというのは湿度が高いと言う意味なんですね。外国に行くときは気温だけでなく、湿度も要チェックです。
その上スコールが日に何回もあり、ここは東南アジアか?と思ったほどでした。この湿気で髪はぜんぜんまとまらず、滞在中の髪型はいつもと違うものになっていました。そういえば昔の日本人は髪を結っていたけど、こんなに髪がまとまらないならまっすぐ延ばさずに結ってしまうのはきれいに見える秘訣ですね。おすべらかしを油で固めるのも髪がぴんぴん跳ねるのを防げるし。湿気は日本の伝統的髪型ができた理由なんでしょうか?
冗談はさておき、今回は東日本大震災の後初めての帰国で、日本がどんな状況か不安があったのですが、いつもながらあくまでも平和な日本でした。海外で感じる日本に対する危機感と日本に住む日本人の感じ方は大きくずれていると感じました。今年の夏は発電を原発に頼れないことから電気不足を乗り越えられるかが大きな課題のはずでしたが、蛍光灯をところどころはずしてある風景は見られたものの、真昼間なのに駅のプラットフォームや車内には煌々と電気が輝き、震災直後の節電で暗くなった街の面影はなく、すっかり拍子抜けしてしまいました。いつもながら何かあると大騒ぎしてオーバーリアクションになるけど、のど元過ぎればすぐに忘れる日本です。
滞在中に私がいつも利用していた電車の線路で移動中二度も人身事故に遭遇したのにはびっくり。一回はさんざん待ったあげく電車は動かず、結局別ルートで回り道をする羽目に。10日の間に一路線だけで二回も当たったんですから、これは驚くべきことです。一日に100人が自殺する国ということを考えれば別に不思議なことではないんでしょうけど、このことに皆が慣れてしまっているとしたら怖いです。そういえば以前に増して駅のプラットフォームに転落予防の柵が増えていました。これは自殺予防だけではなく、ホームに人が多すぎることも理由の一つなんでしょうけど。
いつもながら日本はモノにあふれていました。アイデアをつくした雑貨や生活小物、美味しそうなお菓子を次から次へと商品化する能力は本当にすごいです。オーストラリアではモノがない生活に慣れていたのですが、やっぱり店頭でみてしまうとつい買いたくなって困りました。東京の生活はお金がかかるようにできていますね。これらの小物やお菓子は外国人観光客が感嘆するもののひとつですが、これは日本の得意技としてぜひとも強化していくべきだと思います。
顧客サービスも日本ですばらしいことの一つです。オーストラリアに住む私は、まずデパートやショッピングセンターに店員がいることに感動。オーストラリアではコスト削減のためかほとんど店員を置いていないので、探すのが大変なのです。日本では全般的に店員の数がとても多い上、何を聞いても親切に答えてくれるし、一人の客が入店してから帰るまでつきっきりで付き合ってくれます。すごく大切にされている感があって、なんだか女王様になった気分。顧客としてはうれしいんだけど、こんなに一人の客にずっと貼りついていて、ビジネスの費用対効果はどうなんだろう?とつい心配になってしまいました。
そういえば余談ですが、成田空港到着の度に思うこと。手荷物受取りのターンテーブルで、なぜか女性係員が「他人の荷物と間違えないように」という注意書きをもってウロウロしているのです。ときどき言葉で注意もしています。こんな仕事に人を常時張り付けなくても注意書きを壁に貼っておくだけでいいのに。彼女たち、仕事楽しいんだろうか?私の知る限り、こんなことをやっている空港は日本以外で見たことはないんですが、こんな仕事に日本の高い人件費を使うなら、その分航空運賃を安くしてくれればいいのに・・・とずいぶん前から思い続けていますが、相変わらずいつもいるこの係員。彼女たちが突然空港から消えたら事件ですね。
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