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日本人が職場で苦労すること

日本で働いていた人が海外で仕事をするうえで大変なことはたくさんありますが、私がオーストラリアで働いていて特に日本人であるがゆえに大変だと思うことは、仕事のスピードとディスカッションです。

この国の人は仕事は定時に終わらせてアフターファイブや週末を楽しむのが生きがい。そのためには、仕事時間中はものすごい集中力で仕事をします。ときには同僚に話しかけるのをためらってしまうぐらいです。勇気をだして話しかけたときの反応は、日本の職場で同僚に話しかけたときの反応と明らかに違う。すごく集中していたんだなとわかって罪悪感を感じるぐらいです。短い時間内にいかに多くのアウトプットを出すかということが重要なので、とにかく仕事が早い。個々の従業員だけでなく、組織全体としての意思決定スピートも同じ。日本では考えられないほどトットコ物事が決まっていき、方針は状況によってどんどん変化し、人もどんどん入れ換わります。

日本では長時間労働が良い評価になるため、時間を区切ってその中で集中して片づけるというインセンティブは働かず、ダラダラと仕事をするはめになります。朝9時に仕事を始めると、何が何でも5時に終わらせるぞと思うことはなく、最初から夜8時とか9時とかを終了時間のターゲットにする。それでもだめなら週末があるさとなります。でもそんなに長時間集中してできるわけがないので集中度は低く、途中でタバコ休憩とか何かと息抜きが入ったり、ランチでゆっくりしてから午後の仕事を始めたり、会議が憩いの場になったり。組織の意思決定のスピードも、みんなにコンセンサスを取ってからやっと決まるので、実にスローです。以前オーストラリアにいた上司が日本に出張に来て会議に出るたびに、そのダラダラぶりにイライラしていたけど、今となってはその気持ちがすごくよくわかります。逆に時間をかけて仕事をすることに慣れた身には、こっちのスピードに慣れるのは一苦労です。

会議でのディスカッションの仕方の違いも苦労の一つ。会議では全員が自分の主張を積極的に発言するのが普通ですが、皆が次から次へと発言するのでもう大変。ブレーンストーミングともなると一度に発言している人の数が2人とか3人になることもあります。この人が終わったらすぐ自分が発言しようと待ちかまえているんですが、まだ前の発言が終わらないうちから誰かがフライング発言するのです。よし、じゃあ私も話が終わりにさしかかったら話し始めようと思って待ちかまえていると、私の0.1秒前に別の人が割り込んでしまうのです。この微妙な割り込みタイミングをマスターするのはまだまだ修行が必要みたいです。

考えてみると、テレビの著名人へのインタビューや討論番組でも、人の話が完全に終わる前から次の発言することがよくあるので、それが普通なのでしょう。日本では「人の話は最後まで聞きなさい」と教えられ、他人の話に割り込むことはよしとされません。また自分の意見を率直に述べることも必ずしも推奨されません。こちらの社会では思ったことはすぐに口に出します。たとえ周りにたまたまいた知らない人にでも。仕事以外でも、社会のこと、政治のこと、身の回りに起きたことなど、人が集まるとすぐにディスカッションが始まります。いわばディスカッションが日常化しているのです。学生のころからディスカッションの教育を受け、日常生活でも議論をしているオーストラリア人や世界各国から来た人と比べると、教育も受けず、実践経験も少ない日本人は圧倒的に不利。日本語でやったとしても大変なのに、へたっぴな英語でやっているんですから。

最近グローバル人材になるにはまずは英語ということで、TOEICのスコアを競ったりしている日本ですが、そんなものは現場では何の役にも立ちません。語学が重要なのはもちろんですが、日本人の場合、それ以上に壁になるのがコミュニケーションの方法の違いです。英語ができてもコミュニケーションができなければ、英語は何の意味も持ちません。小さいころからの英語教育もいいけれど、自分の意見を人前ではっきりと述べることや、ディスカッションの技術を習得する教育もそれ以上に大切です。大人になってからの勉強では、小さいころからの積み重ねがある人達にはとうてい追いつけません。とはいっても、国会や大人の社会の議論の仕方と、子供の学校教育での議論の仕方がまるで違うというのはちょっと考えにくく、日本の社会全体が変わっていかなければ教育も変われないのですけどね。

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プロフィール

divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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