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知ってて安心護身術

ブリスベン市が主催する女性向けのパーソナル・セイフティのセミナーに出席しました。これは市が市民サービスの一環として提供しているもので、女性なら誰でも無料で受講することができます。二部構成で、一回目は講義、二回目は護身術の実技。一回目は職場が市と提携して開催したセミナーに出席し、二回目は市のセミナーに自分で申し込んで行きました。若い人から年配の人まで、あらゆる年齢層の女性たちが参加していました。

一回目の講義は、自分の身を守ることについて心理面の意識改革から始めます。女性は弱いもの、いつも被害者側という社会のイメージがあり、それが女性への暴力を生みだす要因にもなっているそうです。それだけでなく、女性は優しいもの、乱暴などしないものという社会的期待があるので、危険な目に遭っても女性が無意識にいい人を演じようとしてしまって相手に立ち向かうことができず、結局被害に遭ってしまうそうです。普段はいい人でも危険が身にせまった時だけは毅然として立ち向かわなければなりません。自分の身は自分で守るという発想の転換を促すこともトレーニングの一部なのです。

危険な目に遭わないようにするには、夜一人で出歩かないとか車は明るい場所に停めるとか、誰でも知ってる常識がありますが、そんなのは役に立たないといいます。なぜならそういう状況は普通に生活していれば避けられない時があるのです。大事なのは実際に危険な状況に陥った時にどうすべきか知っていること。一回目の講義では普段の生活の心構えから、さまざまな状況を想定した危険への対処方法までを学びました。

護身術の実技は一日コースで、攻撃されたときの身の守り方、逆襲の仕方をいろいろな場面を想定して学びました。練習用のパッドを使って二人組で練習します。実際の場面を想像しながら練習し、体と脳に動きを覚えさせるのが大切だそうです。叫び方もやり方を間違えると逆効果になるので、効果的な叫び方を練習しました。最終的な目的は戦うことでなく逃げることなので、学ぶのはあくまでも逃げる隙を作るための応戦でしかありません。だから必ずしも腕力が強い必要はないのです。とはいえ朝から夕方までパンチしたりキックしたり叫んだり、いやはや疲れました~。でもボクシングってなかなか楽しいね。

講師は市の委託を受けた研修専門の会社から派遣された女性たちでした。私の講師だった人は二回とも年配の女性で、十年以上の経験があります。護身術の先生はムキムキの筋肉ウーマンでもなんでもなく、看護婦さんが本職のごく普通の女性でした。この会社は女性が経営していて従業員も女性、まさに女性が女性のために身の守り方を教えているのです。日本の護身術というと、武道の一つというイメージがありますが、このクラスは技術の取得だけではなく、女性ならではの心理面にアプローチします。だから指導者も武道の専門家ではなく、女性が自分で身を守る方法を教える専門家なのです。この違いは、この国の女性の社会的地位や社会の女性に対する見方、女性自身の自立心の違い、そして自分のことは他人に頼らず自分で責任を持つという個人主義が反映されているのかなと思います。女性ならではの心理面がよくわかっている女性に教えてもらうと、メンタルな部分の学習効果がぜんぜん違うと思いました。

ブリスベンは比較的治安がいい街で身の危険を感じたことはありませんが、何が起こるか分からないのが世の常、備えておくに越したことはありません。状況に応じて本当にいろんなやり方があって、とっさにどのやり方を採用するか判断しなくてはならないので、どんな場合にも対処できるようになるには継続的な練習が必要だと思います。でも目から鱗満載のセミナーで、知っているのと知らないのでは雲泥の差。なによりも、受講前は危険な場に遭遇したら自分には何もできないと思いこんでいたのが、受講後には自分にもできると自信がもてたのが大きな収穫でした。女性自身が身を守ることができれば被害を減らせるだけでなく、社会の犯罪を減らせるし、市の保安コストも抑えられるので、一石三鳥ですね。

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テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

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こんばんは、Divayoshikoさん。
ブリスベン自体の治安は、昔(20年くらい前)と比べて、それほど悪くなっているわけではないと思うのですが、意識、あるいは生活習慣の問題なんですかねぇ...夜、出歩く人が増えたように思います。だって、その昔は、夕方5時半になったら、木曜日以外は全てのお店は閉まってしまったし、夜、ジョギングやサイクリングする人なんて、ほとんどいなかったし、公共の乗り物は危険極まり無かったし。Footyのトレーニングの後、チャイナタウンを自転車で横切らなければならなかったのですが、皆(Footyのチームメイト)に危ないから止せって言われたんですよ。
でも、最終的に一番弱いのは、女性なんですよね。これは、もう仕方がないことです。備えあれば憂いなし、と言いますが、気構えがとても大切だと思うんです。理想は、そんな気構えをする必要の無い社会ですが、現実問題としてね。

Songlarkさん

こんばんは。東京からこちらに越してきたときはお店が閉まるのが早くて驚いたものですが、昔はスーパーも6時で閉まったり週末は閉店だったなんて話もききました。確かにお店が遅くまで開いてれば出歩く人も増えますよね。それでも8時や9時になれば人もまばらなので、そのほうがかえって危ない気がします。へえー、チャイナタウン、男性でも危なかったんですか。ここ何年かで大分リノベーションしたと聞きました。でもValleyの中心部は夜はさすがに女性一人では歩きたくないですね。護身術は男性が知っておくのもいいと思いますよ。おっと、スポーツマンのSonglarkさんには必要ないか。
プロフィール

divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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