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女性がのびのび働ける国

私がオーストラリアに来る前は日本のIT業界で働いていて、職場では女性は少数派でした。幸い外資系企業に勤めていたので社内では女性差別は感じたことはあまりありませんでしたが、顧客の日本企業を訪問すると、相手が同行の男性の方ばかり見て話し、私のほうは見ないなんてことがよくありました。長時間労働が当たり前の職場ということもあり、女性の平均年齢は若く、当然管理職もほとんどいませんでした。たまに本社などから外国人の女性幹部がやってくると、年配の女性を職場で見るのが珍しいからなのか、全然仕事に関係ない理由で男性から心ない中傷の声が聞こえてくることもありました。やはり圧倒的に男性優位の世界だったと思います。

こういうことが日常的な環境では、自分は職場でわき役のように感じ、女性だということをどうしても意識してしまいがちです。また社会全体でも男性が主で、家庭は女性が担うべきという社会の空気があり、女性はこうあるべきという価値観が公共メディアや人々との会話を通してどんどん入ってきます。日本女性の社会的地位が低いのは有名なので、私が移住した理由を「女性差別があるから?」と訊いてくれる人もいます。

オーストラリアではあらゆる年代の女性が働いているし、女性幹部も少なくありません。首相を筆頭に政治の要職も女性が本当に多く、人口の半分を占める人種として普通に働いています。これはIT業界も例外ではありません。私の会社でもクライアントの企業でも、女性従業員や管理職が本当にたくさんいるので、自分がマイノリティと感じることはありません。私の元上司の女性はプロジェクトマネジメントのプロとしてクライアント先で500人のチームを率いているし、私の今のクライアントの社長も女性です。日本女性の平均収入は男性の50%、オーストラリアでは80%ですから、その差は歴然です。

自分の社内でもクライアント企業に行っても、女性だからといって特別な反応はなく、ごく自然に一緒に仕事をしています。この「女性」じゃなくて「人間」の扱いをしてくれることが、私にはこの上なくうれしいです。働いているときは、自分が女性であることを意識することはまったくありません。そもそも仕事に男も女も関係ないので、余計なことを気にせず仕事に集中できるのは本当に助かります。オーストラリアは、アメリカや北欧など他の先進国に比べればまだまだ女性差別はあるいう人ももいますが、先進国の中でも一番女性の地位が低い国から来た私から見ると、この国でも十分天国のように感じます。

女性が活躍できることの背景には、男女平等の価値観が徹底していることに加え、労働環境に恵まれていることが大きいでしょう。女性の労働の足かせになるのは家庭との両立ですが、この国ではどんな時でも優先されるのが家庭です。女性も男性も「家族が・・・」と言い訳すればなんでも許されるといっても過言ではありません。子供を職場に連れてくる人もたまに見かけます。男性が家事や育児をするのは当たり前だし、男性の出産休暇も普通。長時間労働を良しとする価値観はなく、定時になったらさっさと帰る。残業している人は仕事ができない人。こういう環境では働く女性の負担は日本と雲泥の差でしょう。日本では血のにじむような努力して仕事と家庭を両立している女性がたくさんいることを思うと、こちらの女性は同じ地球上にいる女性とは思えず、複雑な気持ちになります。もちろんどこの世界でも仕事と家庭の両立は大変なんだと思いますが、苦労のレベルがぜんぜん違うでしょう。

普段生活をしていても、社会全体にある女性に対する特別な視線を感じないで済むことは本当にラクチンです。自分を伝統的な女性の価値観に当てはめずにすむこの解放感は、おそらく日本を出た女性の多くが感じていると思います。自信をもって堂々と自分の足で立ってやりたいことができ、一人の独立した人間として尊重してもらえることは精神衛生上とても大きな意味を持っており、この国に来てよかったなと思うことの一つです。


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テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

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全く、同感です。
この国で働けて本当によかったし、今は、日本に帰って働こうとは思いません。私の職場では女性が多いのですが、日本でレントゲン技師といえば、男性ばかりです。女性は子供を産むからレントゲンを浴びるべきではないという日本の風潮なのですが、きちんと保護さえすれば何の問題も無いのは明らかです。私の職種Sonographerも男性女性問わず、同じレベルで働いています。私も家事と仕事の両立ですが、主人のサポートもあるし、苦は感じません!この国で働けて、本当にありがたいし、つくづく良かったなーと思います。

Mika Creative さん

レントゲン技師もそうなんですね。女性が多そうな印象がありました。日本は仕事の能力と関係なく、理論的に説明できない理由でいろんなことが決まりますよね。私も日本で働くことはもう考えられないです。っていうか、働きたくても雇ってもらえないかも。私もこの国で働けてありがたいと思いますけど、日本が誰でも安心して働ける国になるのはいつになるんでしょうか・・・。

こんにちわ、はじめまして
今私は、オーストラリアに移住もしくは仕事をすることを考えています。また読ませていただきます!
プロフィール

divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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