メルボルンで最も有名な郊外のアトラクションの一つ、ペンギン島ことフィリップ島に行ってきました。友人が大勢訪れていたので、メルボルンから出るバスツアーにみんなで参加しました。ペンギンを見るのは暗くなってからなので、ペンギンパレードだけ見るならメルボルンを夕方に出発するツアーになりますが、今回は初めてなのでフィリップ島の自然を堪能できる、昼からのツアーにしました。参加者は世界中からの観光客。私も観光客気分です。
メルボルンから一時間半でフィリップ島に到着。島には橋が作られているのですぐに渡れます。最初に訪れたのは釣りやハイキングなどが楽しめるRhyll Trout and Bush Tucker Farm。ランチはここで採れた虹マスのサラダを選びました。正直ツアーについているランチなどあまり期待していなかったのですが、ことのほか美味でびっくりしました。
お腹を満たしたところでフィリップ島ワイナリーへ行き、ワインテイスティング。ソムリエの説明を受けながら4種のワインを味わいます。
おいしいワインに地元産のチーズ、そしてすばらしい田舎の風景。もう何も望むものはありません。
この素晴らしい景色の中での結婚式
次はコアラ保護センターへ。コアラは絶滅の危機に陥っているため、オーストラリアには保護地域がたくさんあります。自然の状態でコアラを保護しながら訪れた客も楽しめるようになっています。
そして島で一番大きな町、Cowesへ。ここで夜のペンギンパレードに備えてお腹を満たします。すばらしい海が見渡せるこの町で、年に数回しかやっていない週末マーケットに遭遇したのはラッキーでした。ここの屋台ではその場で果物を入れて作ってくれるシャーベット、イカのフリッター、餃子などの屋台料理を楽しみましたが、屋台といっても侮ることなかれ。レベルが高いです。この小さな島の小さな町にはクオリティの高いレストランもあります。グルメの街メルボルンは郊外に行ってもやっぱりグルメです。
夕方はこの島の絶景の一つ、Nobbiesを訪れました。ここはフィリップ島の西の最先端。海岸にボードウォークが作られていて、このすばらしい景色を堪能できるようになっていました。ペンギンの生育を促成するためにペンギンボックスという巣箱がたくさん作られています。中にちゃんとペンギンがいますよ。
ゴールドコーストやサンシャインコーストの海はさんざん訪れましたが、クイーンズランドの真っ白な砂浜とまた違った息を飲む海の景色です。
ここはオーストラリアで最もアザラシが多いところ。ここはやはり南の端の寒い地域なんですね。
さて、日も暮れてこの日のハイライト、いよいよペンギンツアーです。ここで見られるのは世界で最も小さいフェアリーペンギン。日の出の1時間前には海に出て魚を採り、暗くなってから巣に帰ってきて採った魚を家族に与えるのです。
私たちは「ペンギンプラス」というチケットを買ったので、海のすぐそばに用意された見物席への入場が許され、ここに座ってペンギンが海からあがってくるのを待ちました。ペンギンが来る前は野ウサギやワラビーが時々顔を出して私たちを楽しませてくれます。
夜8時半まで待つとようやく最初の一匹が海から上がってきました。そしてみるみるうちにペンギンの大群が!数十匹の群れで行動しているので、集団が目の前を通り過ぎ、しばらくするとまた次の集団が・・・という具合です。巣は丘の上にあるので、魚でいっぱいになったお腹をかかえて急な勾配をよちよち上っていく姿はかわいいと同時にご苦労さん!といいたくなります。
海から巣までの間には人間が通るボードウオークが設置されていますが、この両脇を見事にペンギンが通るように設計されており、人間がペンギンと一緒になって丘の方へ歩くことができます。ペンギンとの距離は最短1メートルほど。そしてペンギンは人間を怖がる様子もありません。これは人間が自然と一体になれるすばらしい設計だと思いました。
ここでは写真は全面禁止。以前はフラッシュをたかないという条件付きだったそうですが、自動でたかれてしまう今のカメラはコントロールが難しいため、カメラは禁止になったそうです。写真が載せられないのは残念ですが、こんな感じ。これはメルボルン市のホームページから拝借。
ペンギンがいるフィリップ島自然公園には巨大な施設が作られていて、ペンギンや自然環境に関する展示の他、レストランや土産物店などなんでもそろっています。最初はずいぶん商業主義的だなあと思いましたが、実はここの入園料は自然環境を保護する活動に使われ、利益目的ではないそうです。見物席で説明してくれたガイドさんも環境センターの職員でした。この国は世界でも類を見ない自然の宝庫なので、自然環境にかける情熱は人一倍。自然を守り、市民や観光客には楽しみながら環境教育を提供し、観光ビジネスも同時に行う。オーストラリアの一貫した姿勢だと思いました。
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