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IT技術者こそ世界を目指してほしい

日本でも海外で働くこと、海外へ移住することに関心が高まっている今日この頃。日本人は在外日本法人や日本に関係した仕事につくことが多いと思います。でも日本語を活かした仕事は他に専門性がなくてもできる仕事が多く、日本語以外の専門能力開発にはなかなか結びつきません。また日本の企業文化から逃れたくて海外就職する人は、現地で日本企業で働くのではわざわざ海外に来た意味がありません。キャリアの面でも収入の面でも、専門性を活かして現地法人で就職する方が有利です。なかでも世界共通の技術を活かせるIT職は、移住者にとっておいしい職種です。

日本人が海外就職する場合、どうしてもネックになるのが言葉です。専門技術はそれを補ってくれます。技術力さえ証明できればヘタな英語をカバーしてくれるので、日本人にとっては本当にありがたい職種なのです。ただし、技術者も仕様を口頭や文書で伝えたりディスカッションすることも多いので、コミュニケーション能力は重要です。私の場合、仕事の応募条件をみても「コミュニケーション能力に優れている人」と書いていないことはないくらいです。でも対人職種よりはずっとハードルは低いです。

IT技術職はもともと人材の流動性が高い職種です。技術は世界共通のことが多いので、そのときに必要な人材を世界のどこかから連れてくるというのは一般的。グローバルプロジェクトに参加したり、国境を越えた転職も当たり前なので、国をまたいだ人材調達に対して抵抗が少ないのです。世界共通語の技術と英語さえあれば、世界中の技術者とすぐに会話を始めることができ、世界のどこでも仕事ができるのが強み。IT技術職はビザの面でも有利です。オーストラリアもIT技術職はビザが取りやすい職種の一つ。私がビザを取った時は、Australian Computer Societyという機関に技術査定をしてもらいました。世界どこでも共通の技術ならではの強みです。

日本のIT業界から離れて一番よかったのは、3K(きつい・厳しい・帰れない)と言われる劣悪な労働環境から解放されたこと。残業漬けの生活から定時に帰る生活に180度変わりました。仕事環境も、日本ではありえない大きな個人スペースが確保され、一人につきモニター二台は当たり前。仕事内容は、専門性ややりたいこと、個人のキャリアパスが尊重されます。朝早く来ようが遅く来ようが、仕事の途中でジムやお散歩に出かけようが、責任さえ果たしていれば誰も文句をいいません。そんなことより結果を出すことの方が重要なのです。狭い空間で集団で仕事をし、常に周囲の監視の目の中で長時間働く日本とは別世界です。

この違いは、IT技術者の地位の違いから来ているのではないかと思います。日本のソフトウェア開発といえば価格を人月計算する労働集約型。技術者の価値は時間で量られ、低賃金で長時間働かされる独特の文化があります。一方世界では、特定分野のプロフェッショナルの成果物に対して相当の賃金を払うという考え方があり、個人の能力や働き方が尊重されます。

能力開発についても状況は違います。日本の働き方ではそもそも勉強する時間がないので、勉強するのはどうしても通勤電車の中や週末になります。また技術修得は自己責任のような風潮があるので、雇用主は人材教育にあまり時間とお金をかけたがりません。オーストラリアでは、人材を引き留めたり能力を発揮させるのに有効なので、雇用主は一般的に人材教育には熱心です。私の今の職場では、仕事の時間を短縮して大学院に通っている人が二人います。そして仕事で得た経験や能力をもとに、次の転職先へと移りながらキャリアアップしていくのです。

業界の世界の潮流に乗り、世界標準の方法論に基づいて仕事ができるようになったことも大きなメリットです。日本のIT業界は非常に閉鎖的で仕事のやり方も特殊です。言葉の関係で世界の情報はなかなか入って来ないし、世界の人材の出入りもないので、日本だけしか通用しない仕事のやり方がまかり通っています。英語環境で仕事をしていると、世界の最新動向が日常的に入って来ます。職場は世界から来た移民だらけ。世界がとても近い環境で仕事をしています。

これほどいろいろな国からIT技術者が来ているのに、日本の技術者が国内にこもっているのはとても残念。自分の持てる強みを生かし、もっと多くのIT技術者に世界を目指してほしいと思います。


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テーマ : 海外生活
ジャンル : 海外情報

ツッコミどころ満載の在外選挙

移住以来始めて在外選挙に行ってきました。海外居住者が投票する場合、まず在外公館に行って選挙人登録の申請書を提出をします。本籍地のある場所の選挙区で投票することになるので、申請書は外務省から本籍地の市町村に行き、戸籍を確認してから選挙人証が発行されます。それが外務省経由で在外公館へ送られ、ようやく選挙人の手元に届きます。政府のデータ処理が電子化されていないことと、戸籍システムがあるがゆえの複雑な経路のため、この期間なんと2カ月!オンラインで何でも瞬間的に処理できる時代に、これは大正時代か?そしていざ在外選挙人証が届くと、受領証を郵送で返送しろと書いてあってまたびっくり。しかも返信用封筒がついているわけでもありません。電子メールで簡単に済むことまですべて書類化し、これに関わるすべての人の手間をわざわざ増やすなんて、オーストラリアではありえません。この一連の流れに関わる日本人の高い人件費は、すべて日本国民が払う税金から出ています。といっても私は日本の税金は払ってないですけど。

さて、選挙日が近づいたので選挙期間の確認です。在外選挙では日本の選挙日までに投票用紙を日本に届けるため、日本の投票日よりも前に投票します。領事館のウェブサイトに行くと、選挙開始日が書いてあるけど、終了日は「在外公館によって終了日が違うので事前にお問い合わせください」とのこと。だから領事館のウェブサイトで問い合わせているんだが、ウェブページの更新もしないんだろうか?(と思っていたら、結局更新しないまま最終日を迎えてしまいました。)なに、じゃあ選挙人一人ひとりがわざわざ領事館に電話して問い合わせろってか?何のためにあるんだかわからない領事館のウェブページ。と思っていたら、いきなり領事館からメールが来て、ここでようやく終了日を知ることになる。10日間の選挙期間が始まった後、終了日の6日前のことです。

さて、いよいよ投票日。領事館への入館はいつもの鞄の中身チェックに加え、スキャナを使ったボディチェックも。部屋に入ると、こちらは一人しかいないのに狭い部屋の向こう側に四人の係員がこちらを向いてずらっと並んで座り、なんだか重々しい雰囲気。ここでまず、投票用紙の請求書を書かされます。そんなもん最初から用意しとけと思うんですが、なんでも事を複雑にするのが好きなようです。次に、領事館から他人の投票用紙と一緒に日本に送られた自分の投票用紙を、自分の戸籍のある各市町村の選挙管理委員会に送るための封筒に住所を書かされます。まったく、戸籍があるおかげですべてのプロセスが複雑になります。そしてようやく投票用紙をもらいます。でももらうのは選挙区用と比例代表用の二枚の投票用紙だけではありません。追加で四枚の封筒。それは二枚の投票用紙を別々にまず内封筒、そして外封筒に入れるための四枚なのです。薄い紙の封筒は一度に破ってしまえば一重でも三重でも変わらないんだが、あくまでも見かけが厳重であることが重要なようです。

全国の選挙区の候補者が載った分厚いファイルから自分の選挙区を選び、候補者の名前を確認して投票用紙に記入。置いてあった鉛筆は使わず、自分のボールペンを使いました。そして封筒を係員に渡すと、
「ボールペンで書いたものは受け付けられません」
「えっ、なぜですか?」
「そのように指導されています。私たちは選挙の仕事を請け負っているだけなのでわかりません。質問がある場合は総務省に聞いてください」
(はあ?聞いてくださいって、いま領事館にいるんだけど、私に日本に電話しろっていうの?)
「鉛筆だと改ざんされる可能性もありますよね?」
「だからそのようなことがないように二重封筒にしてるんです。投票用紙をお渡ししたときに鉛筆でとお願いしたはずです。」
(いくら封筒を二重にしてたって、封筒から出して改ざんされたら同じなんだが)
「でも投票用紙にはそういう注意事項は書いてありませんでした」
「では日本に電話して、ボールペンでの記入が有効かどうか聞いてみますがいいですか?」
(ということは今まで同じ質問をした人はいなかったのか。置いてある職員向け在外投票マニュアルを見ようともしないから、きっと載ってないんだろうな。)

で待たされること10分ほど。やっと出てきた職員が説明することには、
「鉛筆だと間違えたとき消しゴムで消せますが、ボールペンで間違えて上から線で消して書き直すと読み取りにくいことがあるからとのことです」
「書き間違えたら新しい用紙を使えばいいじゃないですか」
「でもそれだと投票用紙をたくさん用意しなくてはならないので」
(そんなもんあなたたちの人件費に比べたらなんぼでもないんだが)
で結論は、書き間違えてないならボールペンでも有効とのことでした。ホッ。

書き換えが簡単な鉛筆で書くということは、後から書き直していいですよと言っているのと同じです。投票用紙は公文書と同等で厳重に管理されるべきものなのに、鉛筆で書くなんて常識的ではありません。そして気持ちが悪いのは、注意書きには「鉛筆で」とは一言も書いてないのに、係員は鉛筆を使わせるよう「指導」されていること。公正さが必要な選挙では、ルールを明確にすることが一番大切ですが、明確になっていないルールを守るよう要求される。そして要求した者に理由を聞いても答えることができない。あいまいさを良しとする日本らしいやり方ですが、選挙にまであいまいさが適用されるのは納得できません。外側を二重封筒にしていかにも厳重な管理をしているかのように見せていますが、肝心の中身は小学生が使う鉛筆。この厳しく見える見かけと実際の中身の緩さの同居具合がなんとも笑えてしまうのです。「箱モノ=見た目わかりやすい外側を取り繕うことでお茶を濁すこと」が好きな日本らしいやり方だなと思いました。

そもそもこんな問題が起こるのは投票用紙を手書きで書き、人手で集計するなどという前時代的なことをやってるから。今回からネット選挙解禁と騒がれていますが、他の国が当たり前のようにやっているインターネットでの選挙活動ができるようになっただけの話。日本の道のりは長いです。


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テーマ : 海外にて日本を考える
ジャンル : 海外情報

解雇はしやすい方がいい

会社から突然解雇を宣告される。経験のある方ならよくご存じと思いますが、もうそれは言い表せないほどの苦痛です。昨日まで働いていた職場や同僚との突然の別れ。自分が掲げていた仕事の目標や将来のプランの連続性を突然断たれ、頭の中は真っ白。自分の存在を否定された気分で、できることといったら呆然と立ちすくむことだけです。

私は日本の外資系企業で働いていたときに、即日解雇を告知されたことが二回あり、上司や同僚の解雇も何度も見てきました。ある日朝普通に出社したら部門の閉鎖が決まっていて、他の同僚全員と共に突然の解雇宣告。部屋の隅には引越用の段ボールが積まれていて、すぐにこれに私物を入れて家に送るよう言われました。またある時は朝会社に行ったら、その日は家から客先に直行していた同僚の解雇を知らされ、何も知らずに帰って来たその同僚は、10分以内に荷物をまとめて出ていけと言われて唖然。いろいろと会社に不利な工作をする時間を与えないためです。さすがに10分以内は無理で、もうちょっと時間がかかりましたが、彼が出て行くと直ぐにオフィスに入るときに使うドアの暗証番号が変更されました。このような解雇はオーストラリアでもよくありますし、他の多くの国でも普通に行われていると思います。

日本では終身雇用の習慣が根強く解雇規制があるため、このようなバッサリスッキリの解雇より、社員を虐め回して自発的に辞めるように仕向ける陰湿なやり方で細々と解雇することが多いと思います。解雇がしやすい国としやすい国、どちらがいいかというのは難しい問題ですが、両方の国で働いた経験からいうと、個人、企業、国の利益を総合的に考えて、解雇がしやすい国、つまり人材が流動的な国の方が幸せな結果をもたらすのではないかと思っています。

終身雇用の欠点は、仕事をしてない人や、その時時点で必要ない人にも給料を払い続けなければならないこと。だからできる人に負担が集中してしまい、会社はもっと人を雇いたくても仕事をしていない人の給料を払っているおかげで本当に必要な人を雇うことができません。忙しい人はますます忙しくなり、休暇を取るのも難しく、馬車馬のように昼夜働きづめることになります。

オーストラリアでは、従業員が必要でなくなったらさっさと切るのはよくあること。業績があがらないというのはひとつの理由でしょう。でもある会社で力を発揮できなくても他の会社でぐんぐん実力を発揮することもあり得ます。人の生産性は環境で変わるものだから、一つの会社でダメだったらからといって人生終わりではないのです。またビジネス環境は常に動いており、三年前に必要だった人材が今日も必要だとは限りません。この場合、自分の実力が発揮できない職場で悶々としているよりも、自分を必要としてくれる環境にさっさと移って力を発揮した方が、会社のためにも本人のためにも遥かにいいのです。これができるのは労働市場が流動的なおかげです。

オーストラリアでは、従業員の退職や出産休暇で長期間の穴が空くときは、すぐに代わりの人を募集して配置します。就職市場には常にいろいろなタイプの仕事を求めている人がいるため、目的にかなった能力や条件の人材を確保することができます。例えば女性が一年の出産休暇に入る場合、期間限定で契約社員を雇いますが、このおかげで出産する女性は安心して休暇を取り、その後職場復帰することができるのです。就職市場にはいろいろな理由で短期契約で働きたい人はたくさんおり、雇用主と被雇用者両方のニーズを満たすことができます。この流動性的な雇用環境があるため、労働者は自分のライフスタイルやライフステージに合わせて正社員、契約社員、短期間、パート、自宅勤務など、働き方を自由に選ぶことができるのです。

私の同僚の女性は出産休暇から復帰し、週に四日だけ働いています。子育て中のプロフェッショナルの男性で、週に三日だけ働いている人に会ったこともあります。しばらく働いて、仕事を辞めて学校に戻って勉強してからまた働きだすというのもよくあります。会社を辞めて一年間世界一周旅行に行ってきて、また働き始めた同僚もいました。いやな上司や会社にへつらう必要もありません。いやだったらさっさと辞めて次を探せばいいだけです。このような柔軟な働き方ができるために、従業員は仕事によって人生やプライベートライフを犠牲にすることもなく、会社も必要な人を必要な時だけ雇うことができるのです。

ただしこれをやるには条件があります。まず仕事の役割の明確化。急な人材の穴あきで代わりの人を調達しても生産性が下がることがないのは、その仕事に必要な役割と能力が明確になっているからです。募集時には必要な詳細な能力条件(Job Description)を求め、その条件にぴったり合う人しか雇いません。それと能力の評価方法です。日本のように人材評価を年齢や性別、勤務時間や勤務年数で評価していたのでは、職場をどんどん移っていくシステムは成り立ちません。そしていつでも能力開発ができる環境。解雇されても大学や職業訓練校でスキルを身につけることができれば、また別の仕事をすることだってできるのです。

日本で雇用の流動化が叫ばれながらいまだに実現しないのは、既得権を持った人が能力がなくても自動的に給料がもらえる環境を手放したくなかったり、仕事を失うのを極端に恐れる人が多いのもあるのでしょう。確かに仕事を失うのは怖いことですが、それが次のステップへのチャンスになるかもしれません。私も今の仕事は元はといえば解雇をきっかけに転職したことから始まっています。転職しながらキャリアアップするのは日本の外では普通のこと。自由な労働市場があるおかげで自分に合った職場で能力を磨き、自分の人生を思い通りに生きることをことができるのです。


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プロフィール

divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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