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日本人の英語力が日本をもっと魅力的にする

友人のオーストラリア人が日本の観光旅行から帰って来ました。彼女はもともと日本が大好きで、今までも何度か行ったことはあります。今回は東北(福島は除く)・北海道エリアの旅行です。有名な景勝地、すばらしい大自然、美しい歴史建造物、行く先々で出会った満開の桜、洗練された商品を手軽な価格で入手できるショッピング。日本のすばらしさに改めて感激して帰って来ました。私も日本人として自分の国を大いに誇りに思いました。それと共に、彼女の示唆に富んだ体験は大変興味深いものでした。

彼女は個人旅行だったので、行く先々の都市で観光案内所に寄って地図をもらったりツアーの申し込みをしたり、地域の情報を得る必要がありました。英語のパンフレットや地図が用意されているのは良かったのですが、内容があてにならず大変だったそうです。英語の間違いは当然あるにしても、困ったのは情報そのものが間違っていること。パンフレットの情報に基づいて行ったら、あるはずの観光地がなかったとか。英語の翻訳を頼んだらせめて校正を入れ、内容が現地と合っているか確認したらいいのに、と残念そうでした。英語のパンフレットは需要が少ないので更新がなおざりになっているのかもしれません。そしてさらに困るのは、観光案内所に英語を話せる人がほとんどいないので、訊ねることもできないこと。日本語の地図を示して訊いているのに、外人に話しかけられただけで固まってしまうバスの運転手もいたそうです。東北地方は昔から保守的な地域なので、そういうことはあり得る気もするのですが、外国人環境客が多く訪れる北海道の大都市でも同様だったそうで、これにはびっくりしました。

帰りは札幌から成田経由でオーストラリアに飛んだのですが、ローコスト・キャリアなので、出発の二日前になったら航空会社のウェブサイトでチェックインして、搭乗券を印刷する必要がありました。ところが札幌の大規模ホテルではプリンタが使えず、数少ないインターネットカフェを探して行ってみてもプリンタは置いていませんでした。(海外の街にはどこでもインターネットカフェがあり、プリンタも使える所も多い)これじゃあオーストラリアに帰れない!と焦ったのですが、運よくホテルに英語がえっちらおっちら話せるフロントの女性がいて、事務所のプリンタを貸してくれました。ウェブサイトに行ったはいいものの、日本では日本語のページが表示されてしまうので彼女は読めません。英語サイトへの切り替えかたがわからず、係員もわからず、何時間もすったもんだの上ようやくプリントできて大変だったそうです。旅自体は大いに楽しんだのですが、言葉のせいで苦労が絶えなかったようです。

北海道・東北地方とはいえ、彼女が問題にしていた観光案内所やホテルはすべて誰もが知っている拠点都市です。東京や大阪などの大都市なら状況は違うかもしれません。でも私は日本の本当の魅力はむしろ大都市以外にあると思っています。世界を見渡しても日本のようなすばらしい自然や田舎の街並み、歴史的建造物を経験できるところはありません。自分の近くにあるものの魅力にはなかなか気付かないのが世の常ですが、日本の地方には世界中を惹きつける魅力がいっぱいなのです。

彼女の今回の旅行では、店にはシャッターが下りて活気がない地方都市が目についたそうです。今不況や人口減で地方に元気がないと言われています。日本への外国人観光客も東北大震災以降減ってしまいました。それでも中国などのアジア圏やオーストラリアから見ると、日本は依然として観光地として魅力的な国です。今は円安の追い風もあり、日本政府は外国人観光客を取り込もうとしています。日本は元々すばらしい資産を持っているのですから、それを上手に活かせば大きなビジネスになるのです。そのためには観光を自分たちの視点だけで考えるのではなく、相手を知り、世界を知り、外国人観光客にとって何があればすばらしい体験ができるのかをもっと研究すること。そして英語力。世界共通語として不動の地位を築いてしまった英語は、いまやできて当たり前の言語になってしまいました。少なくても観光案内所や接客業など顧客との接点になる場所では必須です。難しいことなんかしゃべる必要はありません。ごく簡単な英語がしゃべれれば済むのです。

日本の他にもいろいろ海外旅行をしている彼女は、日本のことはベタ褒めです。充実した公共交通機関、どこへ行ってもおいしい食べ物、世界に誇れる文化遺産、他では見ることのできない美しい自然、高機能で質の高い日本の製品、女性一人でも歩ける安全性・・・日本は旅行者を惹きつける魅力を多く備えています。彼女は比較的旅慣れていて日本のこともある程度知っているので、英語の通じない地域の個人旅行でもなんとかサバイバルできましたが、普通の人なら難しいだろうと言っていました。こんなにすばらしい国なのだから、みんながもっと英語ができればもっと多くの観光客が安心して旅行ができるのに・・・ととても悔しがっていました。普通の日本人が簡単な英語ができるだけで、海外からの旅行者の体験はまったく違ったものになります。


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子供が決める国の未来

「Q&A」は国営放送ABCによるテレビの討論番組です。毎回政治家や各分野の著名人たちがパネルとしてゲスト出演し、視聴者の質問に答えて自分の意見を表明するというもの。質問はスタジオ参加した一般市民がその場でしたり、事前に視聴者から送られたビデオによる質問が使われます。放送中に視聴者から次々と送られるツイッターでの意見も画面にどんどん流され、生番組ならではの迫力。ABCのウェブサイト上に意見を投稿することもできます。番組中はパネル同士の議論になることもしばしば。一般市民と政治家が一緒になって国や世界の問題を考える、まさに民主主義を地で行くような番組です。話題は政治、経済、社会の今一番ホットなトピックばかり。日本で政治家が出てくる討論番組というとしかめっ面のおじさん達がクソまじめに語るイメージですが、そこはオーストラリアのこと、番組中は笑いが絶えません。楽しくそしてまじめに、私たちの住む国や世界で起こっているさまざまな問題について考えるきっかけを与えてくれる、貴重な番組なのです。出演者たちは普段の仕事から離れ、専門以外のいろいろなトピックについても即座に意見が求められるため、ふとした瞬間ににじみ出る人柄が見えてしまうというお楽しみもあります。

先日の番組はちょっと異色で、パネルはたったの一人。そのパネルとはジュリア・ギラード首相です。そしてスタジオ参加者は全国の高校生たち。首相が子供たちの質問に一人で答えるというシチュエーションは楽しみではあったものの、正直議論のレベルは下がるだろうと、いつもよりはリラックスして見ていました。ところがどっこい、内容はいつもの大人たちの議論とそれほど変わらなかったのです。出てくる話題はまさにオーストラリアが今直面しているほとんどすべての問題-移民問題、難民受け入れ問題、アボリジニ、中東問題、国家財政、産業育成、教育改革、女性問題、障害者支援、医療、労働問題、市民生活・・・。

中でも時間が割かれたのは教育問題です。今オーストラリアでは教育改革が急務になっています。中国などアジア諸国の子供たちがどんどん学力をつけてきているため、相対的にオーストラリアの生徒の学力が落ちているからです。移民が多いオーストラリアは、周辺諸国とは常に競争にさらされています。子供たちに高度な学力をつけ、専門教育を施して競争力の高い人材を育てないと、将来は賃金の安い労働者になり下がってしまうという危機感があるのです。(日本もまったく同じ問題に直面していますが。)考えてみれば、教育改革の影響を一番受けるのは子供たちなんですから、彼らがその内容について意見するのは当然です。きっと高校生たちも首相に直接質問するということでいろいろと準備してきたのでしょうが、その受け答えを見ていると決して付け焼刃ではなく、普段から国の政治や社会問題について考えていることが見て取れました。

私はついつい日本の高校生と比べてしまったので、これが高校生か~とびっくりしてしまいました。そもそも日本の高校生は国の問題について普段から考え、周囲と議論したりするんでしょうか?そして首相を前に堂々と政治について意見をぶつけることができるんでしょうか?その毅然とした話しぶりは大人とまったく変わりません。これはもう完敗だぁ~と思わざるを得ませんでした。日本では長い物に巻かれ、自分の意見は押し殺して周囲に合わせることが美徳とされます。学校でも暗記中心で、試験では想定された回答をその通りに書くことが要求されます。ディスカッションの習慣もありません。

これは職場の同僚を見ていても一目瞭然です。いつも自分の意見を持ち、ことあるごとに堂々と表明するのは空気を吸うがごときです。こちらの生徒は、学校で自分の経験や考えを発表することは小さい時から訓練されているし、ディスカッションの機会もあります。学力を評価されるときも暗記ばかりではなく、自分なりのオリジナリティが求められます。大学までどっぷり日本式の教育につかっていた私は今でも追いつこうと必死なのですが、なにしろ土台になる子供のころからの教育が違いすぎるので、大人になってから頑張ってみてもどうしても限界があるのです。

これまでの日本は国内だけですべてが済ませられた時代で、国外とのコミュニケーション能力などなくても、日本人だけとつきあい、日本語だけしゃべっていれば生きてくことができました。世界が同時に絡み合って動いている今、これからは日本人も望むと望まざるにかかわらず、世界標準のコミュニケーション方法で、しかも英語で戦っていかなければなりません。英語を抜きにしても、子供のころからすでに世界と差がついてしまっている日本。自分の頭で考え、表現し、議論できる人材を養成するのに、残された時間はもうありません。


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プロフィール

divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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