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フクシマの惨事は決して終わらない - 豪州の新聞より

福島の大震災から二年が経ちました。日本では様々な行事が行われ、メディアで情報が流されたと思います。問題を解決するために国民がいろいろな意見や見方を吟味し、判断を下すのが本来の民主国家ですが、残念ながら日本のマスメディアはジャーナリズムの役割を果たしておらず、今でも偏った情報しか流していません。一人ひとりの国民が的確に判断する機会を与えられておらず、問題をオープンに議論することもままならないのです。日本人の多くが日本でしか通じない言語能力しか持っていないことも、インターネットでいつでも情報を入手できるにもかかわらず世界の情報から遮断されている原因の一つです。

日本に住む人は、海外から発信される情報も入手し、いろいろな見方に接する必要があるといつも思っています。事故から二年の節目にあたってオーストラリア各州の主要新聞(無料電子版)に掲載された記事を訳してみました。

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フクシマの惨事は決して終わらない

アスベストやたばこと同じく、放射線も長期間に渡り死を招く。

アスベストやたばこ会社は、その製品が引き起こす健康被害の真実を隠すことに、何年にも渡って巨額の金を投じてきた。最後にはそのうそは暴かれた。今度は原子力業界が同じことをしようとしている。

日本では福島の原発大惨事が起きてから月曜日で二年になる。

当時のアスベストやたばこ業界と同じく、震災以来日本での健康への影響は無視できるというという信憑性に疑いのある研究が数多くなされたため、あまり心配はされなかった。地震と津波に襲われた地域はゴーストタウンと化したにもかかわらず。排除地域に留まることを選んだ人たちにとって、医学的環境的な影響が大きくなってきたことは明白だ。

原子炉のメルトダウンによって引き起こされた日本の人、動物、植物に中長期に渡る影響と、大気や海へ放出された莫大な量の放射線への科学的根拠が次第に明らかになってきている。

福島の排除区域の鳥、昆虫の突然変異や異常もその一つで、1986年に起きたチェルノブイリ原発のメルトダウンの後に見つかったものと酷似している。科学者たちは、福島県に住む子供たちの、癌を含む前例のない甲状腺異常を報告している。

大規模放射能汚染は太平洋(海底と魚を含む)、そして東京を含む途方もない広域に広がり、福島周辺で収穫された食物にも及ぶ。

福島の事故は世界規模の健康問題であり、オーストラリアを含むすべての国で考慮されるべき問題なのだ。少なくともオーストラリアのウランが原子炉の5、6基に燃料供給されているのだから。

福島の事故は終わっていない、そしてこれからも決して終わらないというのが真実だ。放射線の拡散で日本の広域で数百年、数千年に渡り蓄積する有害物質は決して一掃されることはない。それは食物、人間、動物を永遠に汚染し続ける。東電の主張にもかかわらず、完全なメルトダウンを起こした三基の原子炉は決して解体、停止されることはない。これからも多大な量の放射線を放出し続けるのだ。

最初の地震で甚大な損害を受けた4号機が崩壊することになれば、100トンもの放射線廃棄物が格納された屋根にある冷却プールが地面に落下し、冷却水が失われる。燃料棒はただちに発火し、さらに莫大な量の放射線を放出することになる。この建屋を修復するには最高二年かかると推測される。

味覚、嗅覚、聴覚、視覚という人間の感覚は、放射能の生物医学上の影響を感知できない。しかし私たちはこの事故からの放射線廃棄物は私たちの生活圏に放出され、人間、動物、植物に吸収されていく。

そして特定の臓器に入りこむ放射性物質になるのである。放射性ヨウ素が甲状腺に、セシウムが筋肉、心臓、内分泌臓器に、ストロンチウム90が骨と歯に、一番毒性の強いプルトニウムが骨、肝臓、肺、睾丸、胎児に。

これらは静かに周辺の細胞に何年にも渡って放射され、細胞分裂をコントロールする調節遺伝子の変形をもたらす。数年後に一つの細胞が制御不能状態で分裂し、体中に広がる癌になることもある。

だから今重大な影響が見られなかったとしても、福島事故からの長期にわたる癌の発生はほぼ確実に考えられる。つまり、アスベストの暴露の後起こった中皮腫のような癌は何年にも渡って進行していく。

世界の公衆衛生のために、福島について科学的な光をあてて調査することは私たちの責務だ。チェルノブイリとスリーマイル島のときと同じように。

Ravages of Fukushima disaster will never end

Like asbestos and tobacco, we know nuclear radiation is a long-term silent killer.

For many years, the asbestos and tobacco industries spent huge amounts of money denying the truth about the health effects of their products. In the end, their lies were exposed. Now the nuclear industry is trying to do the same.

Monday marks two years since the Fukushima nuclear disaster in Japan.

As in the early days of the asbestos and tobacco industries, since the disaster there have been numerous studies of dubious credibility which suggested the health effects in Japan were negligible and there was therefore little cause for concern – despite the fact that the area struck by the earthquake and tsunami had pretty much become a ghost town. For those who chose to stay in the exclusion zone, it is now evident that the medical and environmental consequences of doing so have been profound.

There is a growing body of scientific evidence pointing to disturbing medium- and long-term effects on humans, animals and plants in Japan, caused by the reactor melt-downs, and the release of large amounts of radiation into the atmosphere and the sea.

These include mutations and abnormalities observed in birds, insects and plants in the exclusion zones of Fukushima similar to those found after the Chernobyl nuclear meltdown in 1986.
Scientists have documented an unprecedented increase in thyroid abnormalities, including cancer, in children living in the Fukushima prefecture.

There has been huge, continuing radioactive contamination of the Pacific Ocean (sea floor and fish), and of dangerously large areas, including Tokyo; and contamination of food harvested in Fukushima and beyond.

The truth is that the Fukushima accident is a global public health issue whose implications must be considered by all nations, including Australia. After all, it was our uranium that fuelled at least five of the six reactors.

The truth is the Fukushima accident is not over and will never end. The radioactive fallout, which remains toxic for hundreds to thousands of years and covers large swaths of Japan, will never be “cleaned up”. It will contaminate food, humans and animals forever. Despite Tokyo Electric Power Company's assertions, the three reactors which experienced total meltdowns will almost certainly never be disassembled or decommissioned, not least because of the enormous amount of radiation they will continue to emit.

Furthermore, if building four, which was severely damaged in the original earthquake, should collapse, the massive cooling pool on its roof containing 100 tonnes of extremely radioactive waste could fall to the ground and lose its cooling water. The radioactive rods would spontaneously ignite, releasing further massive amounts of radiation. This building, it is estimated, will take up to two years to repair.

It is crucial to understand that our senses – taste, smell, hearing and sight – cannot detect the biomedical effects of radiation. But we know that radioactive waste from the accident is being released into the biosphere, and is then absorbed by humans, animals and plants.

It then becomes what is known as internal emitters, which make their way into specific organs: radioactive iodine to the thyroid; caesium to muscle, heart and endocrine organs; strontium 90 to bones and teeth; and plutonium, the most toxic, to bones, liver, lung, testicles and the foetus.

There they silently irradiate surrounding cells over many years, causing mutations of the regulatory genes that control cell division. Years later one of these cells can begin dividing uncontrollably, producing a cancer that can spread throughout the body.

That is why the long-term incidence of cancer, since Fukushima, will almost certainly be considerable, although at present the number of cases is small. In other words, these cancers – like mesothelioma after exposure to asbestos – will take years to develop.

For the sake of global public health it is imperative that we shine the light of scientific scrutiny on Fukushima – just as we did at Chernobyl and Three Mile Island.

Source: Fairfax Media, March 10, 2013


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日本人女性による子供の誘拐

日本は、これまで何年も先延ばしになっていたハーグ条約をようやく批准することになりそうです。現在80カ国以上の国が批准しており、先進国でこの協定を批准していないのは日本だけで、今まで多くの国から批判されていた日本が先進国への仲間入りへの一歩を踏み出すことになります。

オーストラリア人男性と結婚する日本人女性は非常に多いですが、その分破綻するカップルも少なくありません。そして子供がいた際に、婚姻中や離婚後に日本人女性が夫の承諾なしに子供を勝手に連れて日本に帰ってしまい、そのまま戻ってこないケースが多いのです。これはオーストラリアでは以前から大きな問題になっており、メディアはAbduction(誘拐、拉致)という言葉を使い、日本へ里帰りするなどと言って子供を連れ去って戻ってこない日本人女性を誘拐犯扱いで厳しく非難しています。オーストラリアでは、母親が引き取ったとしても父親が養育費を支払うことが政府によって厳しく義務付けられているため、子供を連れ去られたのに養育費だけ払い続けているケースもあるそうです。「日本人女性に子供を誘拐されたオーストラリア男性の被害者の会」まであります。オーストラリアの男性は日本と違って子育てに積極的に関わるので、突然我が子を連れ去られた悲しみは理解できます。国際結婚数が多いアメリカではさらに問題が大きく、ひところもずいぶんメディアを賑わしました。

オーストラリアを含む欧米では、別れても両親に親権を与える共同親権が常識で、たとえ母親が引き取ったとしても男性が定期的に子供に面会する権利があります(虐待などがあるケースでは共同親権は認められない)。一方、日本では親権は離婚した夫婦の一方にしか与えられず、ほとんどの場合は女性に親権が与えられます。男女役割分担意識が強い日本では女性が子供を育てるべきという考えがあるため、女性も自分が引き取って当然という思いこみがあり、居住国の法律を知らずにこうしたことが起こってしまうようです。これまでは日本はこの条約を批准していなかったため、子供を連れ去られた外国人男性は泣き寝入りしかありませんでしたが、ハーグ条約を締結すれば、親権、面会権などの取り決めをしないまま子を居住国から勝手に日本に連れ帰ることは法的に許されなくなります。

まわりを見れば国際結婚などまったくめずらしくないのに、どうして日本女性ばかりがこの問題で目立ってしまうのかはよくわかりません。でも今多くの国では結婚しても女性が自立しているのは当たり前になっているのに、国際結婚した日本人女性は、オーストラリア人女性や他国からの移民女性と比べると精神的、経済的、社会的に自立してない人が多い印象を受けます。夫の庇護のもとに暮らして言葉もしゃべれず、住む国の法律も知らず、夫がいなければ生きていけない状況では、夫婦仲がこじれたら自活も裁判もできず、日本に帰るしかなくなってしまうのかもしれません。

この法律は日本女性にとっては厳しい側面もありますが、そればかりではありません。オーストラリアでは子供を母親が引き取った場合、国が責任をもって父親から養育権を取りたて、母親には十分な援助が与えられます。日本では父親から十分な養育費の支払いを受けていないことが多く、シングルマザーに対する差別もあって就職にも苦労し、シングルマザーの貧困率は60%で世界トップ。それなのに子供に対する責任はすべて女性に負わされてしまうのが日本です。

日本は先進国の一員としての国際的プレッシャーという外圧からこの条約を批准することになりました。子供に対する責任は両親共にあるという、親子・男女の役割に関する考え方がまったく違う価値観のもとに作られたハーグ条約を日本が批准すると言うことは、中身が伴わないのに服だけ着替えたという極めていびつな形になっています。性別役割に対する考え方を改め、親権制度や離婚後の保障制度を時代に合ったものに変え、中身も先進国並みにしていかなければ、これから様々なひずみを生むでしょう。

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Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

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