スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

厳しい就職市場でのサバイバル

世界経済危機以降、多くの先進諸国の経済が失速する中、自前の天然資源と中国の成長で悠々自適だったオーストラリアも、中国の成長の鈍化でいよいよ失速の波が押し寄せて来ました。公務員の多くが職を失い、今年2月には、オーストラリアの失業率は10年ぶりに6%を超えてしまい、そんな2月にメルボルンで就職活動を始めた私はその影響をもろに受けてしまいました。また5月には現在のアボット政権が緊縮財政案を打ち出し、個人の消費意欲と企業の採用意欲がさらにしぼみます。7月には私のいるビクトリア州の失業率は7%を超えてしまいましたが、新年度(オーストラリアは7月が新会計年度)になってようやく募集が多く出てきて、最近仕事が決まり、働き始めました。日本にいたときは外資に勤めていたので、朝会社に行ってみると仕事がなくなっていた(レイオフされた)ということが何度かあり、これまでの最高求職期間は5か月でしたが、今回はメルボルンに来て半年探していたので、これまでの記録を更新してしまいました。

時間がかかった原因は、他にもいくつか理由があります。まずメルボルンという新しい土地に引っ越したこと。同じ国とはいえ、これまで住んでいたブリスベンとはまったく違う国と思うほど文化が違います。以前住んでいたブリスベンよりずっと都会なのですが、古い歴史と他の都市にはない独特の文化があり、誰かの紹介で話が進む傾向が強いように感じました。ここはコネが物をいう社会のようです。とはいえ世界からの移民が非常に多い都市で閉鎖的ではないので、いったん社会に入ってしまえばいいのでしょうが、新参者には慣れるまでちょっと時間がかかるようです。ここの労働市場を観察しつつ、いろいろな業界や会社を訪問して多くの人と話をする機会が持てたのは、この市場をを理解する上で大変有意義でした。

今住んでいるメルボルン以外の仕事の話を進めなかったこともあるかもしれません。オーストラリアは広い大陸にもかかわらず仕事探しは全国区で、ジョブオファーをもらった仕事のある都市に引っ越すのはめずらしくなく、時には国境を超えることもあります。だから就職活動の環境もグローバル化、モバイル化しています。就職エージェントも全国区で活動していることが多いので、他都市の仕事やニュージーランドの仕事も持ってきます。たとえ居住地の仕事の面接でも、他都市にいる人と電話面接するのはよくありました。地元メルボルンの仕事の話で就職エージェントから電話がかかってくると、カナダやアルゼンチンからだったとか、イギリスや日本に出張中のヨーロッパ在住者と面接したこともありました。アメリカやアジア、日本の仕事の話が来ることもあり、特にIT職の場合、仕事に国境はありません。

もう一つの原因は、私の専門分野の一つである技術の需要が少なくなってきていること。巷には私と同じ専門職の人がたくさん職にあぶれていました。IT職の場合、技術の移り変わりが激しく、数年前と今とでは状況がまったく変わってしまっているのは目を見張るほどです。この国では日本とは比べ物にならないほど仕事が細分化、専門化されているため、狭い範囲の専門領域でトップレベルのスキルを確保し続けなければならないと同時に、どんどん入って来る新しい技術や変わっていく市場にも常に対応しならず、ここがITキャリアの難しいところではあります。求職期間中は幸い時間はたくさんあったので、この期間を利用して新しい技術を勉強できました。また変わっていく市場を見据えながら、これからのキャリア計画や、変化の激しい環境で自分の競争力を確保するための自己ブランディングなどをいろいろ考える機会が持てました。

IT職にかかわらず、これまであった仕事がなくなっていく現象が世界中で起きています。自動化やシステム化が進んで、これまで人手に頼っていた仕事が機械やロボットやソフトウェアに取って替わられます。先進国の仕事はコストの安い国に移っていくため、仕事の機会が減っていきます。また労働市場のグローバル化で、安い賃金の移民が入ってきて地元民の仕事を圧迫します。どんな職種でも、自分の仕事に将来はあるのか、どうやって生き残って行けるかを真剣に考えなければならない時代です。

新しい仕事は、今までの経験を最大限に生かせ、自分のキャリアプランにマッチしていること、さらにこれから伸ばしたい分野の経験が積めることが理想です。それと同時に収入源も確保しなくてはなりません。仕事がたくさんあるときはいろんな選択肢があったのですが、そもそも仕事が少ない場合、どこで折り合いをつけるかが難しくなります。専門領域でキャリアアップするには仕事内容に継続性があることが必要で、次に転職するときに「今の仕事は手っ取り早くお金がほしかったから選びました」とは言えません。

今はいままで安泰と思われていた連邦政府の公務員でさえバッサバッサと首を切られる時代。そしてグローバル化が進み、自分の住んでいる国の論理だけで物事が動かない時代です。どこかに職を得たしても、常にグローバル市場を観察しながら自分の市場価値を高め、自分の価値をどうやってお金に変えるか、そして5年後、10年後のキャリアにどう繋げるかをいつも考えておく必要があると改めて実感したのでした。


スポンサーサイト

政府系機関の採用プロセス

先日転職した先は州立大学です。ここは純粋な州政府機関ではないのですが、州政府が管轄している組織です。採用プロセスや労働条件などは政府機関にできるだけ合わせているので、民間とは少々勝手が違いました。

公共機関の採用プロセスで特徴的なのは、セレクション・クライテリア(Selection Criteria)があることでしょう。応募者の能力を査定するための質問が与えられるので、文章で答えなくてはなりません。私の場合は八つの質問があり、技術、ビジネススキル、学歴などそのポジションに必要な能力があることを文章で証明しました。レジュメ選考を通過するとこの課題が与えられるので、事実上の一次面接と同じです。面接するほうは確かに時間と手間が省けて便利なんでしょうが、英作文に自信のない私は何時間もかかってヒイヒイいいながらやっと仕上げました。ここで文法を間違えでもしたら致命傷です。

採用プロセスでは、セレクション・パネルという選考委員会が設置されます。面接にはパネル全員が出席しなければならないので、ある特定の日が面接日に設定され、その日はパネルメンバーは朝から晩まで次々と応募者を面接するというやりかたでした。だから応募者に面接日や時間を選ぶ自由はなく、指定された日時が都合が悪ければそれで終わりです。さーすが、お役所はやることは違うな~あ。私はその日はクライアントの都合でどうしても抜けられない日だったので、実は面接をあきらめていました。するとどういうわけか二日前に急に時間の都合がつくようになり、準備もそこそこに面接に出かけたわけです。これも何かの縁でしょうか?面接の前には筆記試験もあり、面接では試験の解答を説明させられました。これも民間企業ではあまりないですね。

採用プロセスは民間に比べるとのろいです。といっても日本のIT業界と同じぐらい。純粋な政府機関だと半年ぐらいかかるケースもあるらしいです。しかしながらシステム化されており、ジョブオファーの知らせはメールで。応募者用ウェブサイトにログインすると、PDFのオファーレターをダウンロードできるようになっていました。オファーレターには給料だけでなく、さまざまな報酬条件や労働条件が何ページにもわたって書いてあるので、読むだけでも大変。そしてそのサイトにはAccept ボタンとRejectボタンがついていて、マウスのクリック一つで返事ができるようになっています。

オーストラリアでは、ビザ(査証)、税務、健康保険など、さまざまな公共サービスが電子化されているし、民間サービスでも紙の書類に記入するということがあまりありませんが、どうしても電子化しにくいものは契約書です。契約当事者のサインが必要だからです。しかし近頃は労働契約までボタン一つになったとは!いやはや恐れ入りました。紙のレターや手続き書類は後日郵送されましたが、私がAcceptボタンを押してすぐに私の受け入れ手続きが始まったと思われます。従業員番号はすでに人事システムに登録済みでオファーレターに書いてあるので、後はプロセスをキックするだけ。ボタンを押してから三日後に出社したときはコンピューターにログインでき、ネットワーク、メールアドレスその他仕事に必要なIT環境が使えました(ソフトウェア技術者の場合これがないと仕事になりません)。実はそんなに急に出社して果たして仕事ができる環境があるのか?と半信半疑だったのですが、心配はありませんでした。

テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

ITプロフェッショナルの転職事情

最近まわりをキョロキョロしていたときにいい出会いがあり、転職しました。二年弱ぶりの新しい職場ですが、IT業界では一、二年で転職していくことはめずらしくありません。私のいたコンサルティング会社では、三年や五年同じ職場にいたら、わー長い!という感じでした。仕事内容が自分のキャリアパスに合わなくなってきたり、やりたいことができない場合はどんどん移っていきます。自分の守備範囲を広げたり、レジュメに書きたいことができる職場に積極的に移って行かないと、市場での競争力を保つことができません。

転職にあたっては、オーストラリアの業界経験が豊かな同僚たちがいろいろと相談に乗ってくれました。こちらでは転職を繰り返すのはまったく普通のことなので、職場で同僚と仕事情報を交換したり、転職の話をするのはめずらしくありません。転職を決意し上司に報告した時点で、すでに何人かの同僚は私が次にどこに行くかさえ知っていました。会社や同僚たちに退職の報告をすると、次はどこに行くかを必ず訊かれるので、「こういうキャリアパスなので○○に行って△△をする」と説明しました。みんな「おめでとう!」と気持ちよく送り出してくれました。オーストラリアの転職市場や業界事情にはまだまだ疎い私、時間を惜しまず相談にのってくれた同僚たちには本当に感謝です。

日本で外資系IT企業にいたときも、同僚と面接を受けた話なんかはたまにしていました。「面接を受ける=転職を考えている」というわけではないからです。でもまじめに転職を考えている場合は、やっぱり内密に就職活動をしていました。退職を決めてからも、上司に報告するまでは他人には絶対にバレないように念には念を入れていました。退職のときも送別会の場でも、次の行き先を聞かれることはなく、こちらから言うこともありませんでした。今から考えてみると、なぜそこまで隠していたのかよくわかりません。日本では会社への忠誠心を見せることが大切だからでしょうか。転職することは決まったことで、行き先はいずれわかることなのにね。

結局オファーを受けることを決めた日から実働三日後には次の会社に出社していたという、スピード転職になりました。これはITコンサルティング会社特有なのかもしれませんが、そのときにたまたま抱えている案件がなかったので退職はすんなり行きました。上司は離れたところにあるクライアント先で仕事をしていたので、退職前に会う機会はありませんでした。これもコンサルティング会社の宿命かもしれませんが、上司に会わずに退職したのは初めてです。また次の行き先の会社もさっさと受け入れ準備をしてくれました。人材を出す方も受ける方もサバサバしていてプロセスも早く、さすがに慣れているなーという印象です。

余談ですが、お別れする同僚たちと連絡先を交換するとき、Eメールアドレスの交換をすることはありませんでした。SNSかSMSで事足りるからです。今やEメールはビジネスでの利用を除き、過去の遺物になってしまいました。時代は変わるなあ~と感じた出来事でした。週末はSMSで連絡してきた元同僚とさっそくランチの予定です。

テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

日本人が就職を成功させるには

オーストラリアは日本のような人種、国籍、年齢、性別などによる差別がなく、仕事に直接関係ないことで従業員の採用が差別されることは基本的にありません。オーストラリア人だろうが外国人だろうが、その職種の仕事を遂行する能力があるかどうか、これがすべてです。日本にはいまだに移民法さえありませんが、オーストラリアにとって移民政策は国の運営の重要な柱で、自国に必要なスキルを持っている人を世界中から集められるシステムになっているので、そもそも人種差別が一般的だったらこのシステムは成り立ちません。採用にあたり、同じ能力があればもちろんオーストラリア国民のほうを優先するでしょうが、外国人であることを理由に就職が著しく不利になるということはありません。

ただしそうはいってもオーストラリア人もやはり人の子、誰でも手放しで信用するわけではありません。同じ外国人でもイギリス人なら安心して採用する傾向があります。イギリスはオーストラリアの元首国でもっとも近い国ですし、メディアなどもイギリスの物はどんどん入ってきて非常に身近で、移民も多く、言語や文化も似ています。次に親近感があるのは、イギリス連邦(ニュージーランド、シンガポール、インド、カナダ、南アフリカなど)です。英語を話す国なので安心感もあります(とはいっても最近インド移民との関係は微妙ですが)。また応募者が外国人の場合、オーストラリアで働いたことがあるかどうかも気にするようです。このあたりは同じ島国の日本とちょっと似ている部分があるかもしれません。

つまりオーストラリアで働いたことのない日本人の私はどれにも当てはまらないので、もし同じ仕事の募集に他の外国人応募者がいた場合は最初から不利になる可能性があるわけです。日本人であることや日本語ができることが有利に働く仕事だったらこのような心配は必要ないのでしょうが、私のキャリアでは特別日本と関係のある職種はこの国にないので、日本とまったく関係ないところで勝負するしかありませんでした。

これを乗り切るために、前職でオーストラリア人のボスにレポートし、オーストラリアの同僚と仕事をしたことを強調したレジュメを書きました。また面接で過去の仕事の実績を披露するとき、オーストラリアがちょっとでも関係した仕事のときはそのことをわざわざ話しました。ものは言いよう、これは効き目があったと思います。

それから、たとえ日本で素晴らしい仕事の実績があったとしても、そこで得た経験とスキルがオーストラリアでも応用できなければ評価されません。日本はこれまで経済大国で尊敬されてきた国であると同時に、日本社会は世界の常識とは違う独特のもので、仕事のやり方も違うというのはこの国の人もなんとなく知っていて、移民の数も少ないし、日本人なんか採用して本当に大丈夫なんだろうか?という不安は少しぐらいは持っていることを想定して面接に臨みました。話の内容はできるだけ具体的にし、私がやってきたことはオーストラリアでも十分通用することを理解してもらうよう努めました。そういう意味では、これまで日本で臨んだ面接とはまったく違う受け答えにしましたし、そのための準備の時間も相当かけました。

日本は均質社会で、特に同じ業界ともなると詳しく話さなくてもだいたいわかってしまうので楽でしたが、そういうあうんの呼吸はここではまったく通じません。これは日本人だからというわけではなく、オーストラリア人だろうが外国人だろうが、あくまでも応募者を仕事の能力で評価する場合、採用プロセスで能力を厳しくチェックし、それが証明できない場合は採用するわけにはいかないのです。

日本人がこの国で職を得ようと思うとちょっとした工夫が必要ですが、そもそも限られた種類の人間にしか採用や昇進の機会を与えない会社で苦労し、自分ではどうしようもならない事で不利益を被っている人が日本にたくさんいることを考えると、このくらいの努力で済むならたいしたことはないのかもしれません。外国人の私を受け入れてくれた懐が広いオーストラリアという国に心から感謝しています。

テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

就職が決まりました!

ついに就職が決まりました!来週からシステムコンサルティング会社でコンサルタントとして働くことになりました。前回の会社は小さな会社でしたが、今度はうって変わってオーストラリア株式市場に上場する大手です。

仕事が見つかったこと自体はもちろんうれしいですけど、これで社会の一員として認められる身分になれることがとてもうれしいです。無職で学生でもない身分では社会的信用がないので、やりたいことがいろいろ制限されます。これで賃貸アパートの契約ができる! クレジットカードを申し込める! iPhoneが買える! インターネットの契約ができる!生活用品がそろえられる! 今からウキウキです

この会社は面接が全部で4回ありました。
1回目  人事部
2回目  同じ部署に所属する人(同僚になる人)
3回目  部門の責任者(上司になる人)
4回目  クイーンズランド州地域統括責任者

びっくりしたこと その1 結果がその場でわかる
すべてのプロセスで、面接の最後に次のステップに行くよう指示されました。日本だと面接からしばらく経ってから人事部から連絡が入り、合否の結果を知らされ、合格のときはその後次の面接の予約を取ります。その場で結果を言い渡されることはありませんでした。

びっくりしたこと その2 権限委譲
つまりすべての面接者に合否を判定する権限があるということです。2回目の面接は同僚になる人が私の技術的なスキルテストを行いましたが、この人が実質最初のラインの面接になります。ということはですよ、この人が「こいつ虫がすかねーな」と思ったら落とすことだってできちゃうわけです。こわいですねー。というか、初期段階での判断を現場の非管理者に任せるってすごいことだし、日本では見たことありません。同僚は面接に参加したとしても、せいぜい上司の面接が終わった後に顔合わせ的に合うぐらいだと思います。

びっくりしたこと その3 スピード
これはオーストラリアの前職でもそうでしたが、とにかくプロセスが早いです。大手で、しかもこれだけ多くの面接をこなしても、応募した日からオファーレターが出るまで15日。もちろん業種や職種によって違うのでしょうが、私は日本の同じ業界で何度も転職しましたけど、1カ月ぐらいはかかっていたと思います。オーストラリアでも遅い会社はありますが、全般的に日本に比べて圧倒的に意思決定が速いという印象です。

びっくりしたこと その4 トップマネジメント
最終面接は幹部が出て来ました。日本だとお偉いさんとの面接は「やあやあよろしく」みたいな感じで顔合わせ的な意味合いが多かったので、そのつもりで行ったらもう大変、最終面接が一番タフだった!よくもここまでイジメてくれましたねって、そんなに意地悪な質問があったわけじゃないんですが、「この会社に入るヤツは俺が責任もって判断したるぜ!」という気迫がビンビン伝わってきました。現場の人だと仕事の話さえしていればいいのですが、この人は仕事の能力検査は終わっているという前提で、一般的なプロフェッショナルとしての姿勢や人格、会社の文化に合っているかどうかをチェックしたかったらしいです。あー疲れた・・・。でも最後にはニッコリ笑ってオファーを出すと言ってくれました。

普通は入社してしばらくは社内でゆっくりして同僚を紹介してもらったり、新しい職場に慣れる期間があるものですが、私の場合入社すぐに私が働くことになるであろうプロジェクトの重要なキックオフミーティングがたまたまぶつかってしまい、入社第1日目と2日目はいきなり朝からクライアント先に駆り出されることになりました。やれやれ。

テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

就職エージェントとのつきあい方

私は日本で転職するときはほとんど就職エージェントを使っていました。でもエージェントもピンキリで、詐欺まがいのひどい人もいれば、親身になって相談に乗ってくれる人もいて、会社よりは個人のリクルータの質の差が激しかったように思います。信頼できないリクルータもかなり多かったので、たまにいい人に巡り合うとずっと長いおつきあいをさせてもらいました。急なレイオフや転職で最初に駆け込むのは、長年付き合いがあって信頼できる欧米人のリクルータ達でした。彼らとは仕事を探していなくても普段から近況報告をしていたので、私のキャリアパスを以前から知っていて、何かあるとすぐに相談することができました。

オーストラリアに来てからはさすがに彼らにお願いするわけにはいかず、エージェントとのつきあいはゼロからのスタートになりました。こちらでもやはり質はピンキリで、まじめに私の話を聞いてくれ、マッチした会社を探してくれようとする人もいますが、単に左から右にレジュメを回すだけの人や、やたらに面接を受けさせたがる人もいます。どちらかというと後者の方が多いかもしれません。誰とまじめに付き合うのかを厳しく選別し、うまく使う必要があります。

日本とオーストラリアのリクルータで違うのは、日本のほうがきめ細かいフォローをこまめにやってくれることです。オーストラリアのリクルータは、案件を追いかけていても人によっては企業や求職者に対してこまめにフォローしてくれず、こちらからハッパをかけないと動きません。いつまでに連絡すると言ってもその期限までに連絡してくることはめったにありません。豪を煮やして電話をすると、そのとき初めて腰を上げます。彼らはたくさん案件をかかえているので、しつこく電話をかけて自分の存在をアピールしないと、他の案件より優先順位が下がってしまいます。彼らは誰か数名を入社させて手数料をもらえればいいので、全員に同じサービスを提供する必要はないのでしょう。誰にでも均質なサービスを提供する日本社会で生きてきた者にとってはこういうのは疲れてしまいますが、オーストラリア社会で自分を積極的にアピールすることの必要性は、仕事探し、アパート探し、面接、何に関しても同じなのでしょう。

日本ではメールが一番の連絡手段で、めったなことがないとあまり電話はしませんでしたが、こちらではメールを書いてもなかなか返事がありません。一番効果のある連絡手段は電話です。電話は逃げ場がなく、その場で何らかの対応を迫られるからです。彼らとの付き合いは、オーストラリアの企業文化を学ぶ上でも役に立っています。そういえば日本で働いていたときのオーストラリアの上司も、日本の上司以上にすぐ電話をかけてきたなあと思い出しました。

また日本では、レジュメの提出から面接、給与交渉に至るまですべてのプロセスにおいて面倒をみてくれ、面接のアポ取りも企業と応募者の間に入ってやってくれます。こちらでは人事部がそのような機能を持っていない会社はエージェントがやりますが、人事部がしっかりしているところは、一度面接のプロセスが回りだすと後は当事者同士に任せ、応募者は会社と直接連絡を取ります。確かに単なるアポ取りに余計なプロセスを挟むよりはこのほうがスムーズです。

これまでいろいろなリクルータと会う機会があり、信頼できそうな人たちにも巡り合いました。もちろんエージェントを使わなくても就職はできますが、自分の専門分野や業界に強い優秀なリクルータは大いに助けになってくれるし、面接する会社に直接訊けないことを訊いたり、相談にものってくれます。特に独立開業しているヘッドハンターなどは独自のカラーがあるので、人格的にも仕事の仕方においても、自分とウマが合い信頼がおける人に出会うことは重要だと思います。

人生で持つべきは良い医者、良い弁護士、そして良いヘッドハンターともいわれますが、オーストラリアで彼らを探す旅はまだ始まったばかりです。

テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

オージー流レジュメの書き方

オーストラリアで就職活動をするにあたり、まず初めに用意するのはレジュメ(CV)ですが、オーストラリアは日本や他の国とは勝手が少々違うのです。就職活動を通じて気をつけなければいけないポイントがわかってきました。

移住する前にオーストラリアで買ったレジュメの書き方の本に、「忙しい人事部の担当者は、応募者から集まる山のようなレジュメを見なければいけないので、長いレジュメは嫌がられます。1ページにセールスポイントを簡潔にまとめること。」と書いてありました。日本で転職するときはいつも2ページの英語レジュメで乗り切っていたので、「へぇー、最近のトレンドはそんなに短いのかぁ?」と鵜呑みにして、苦労しながら1ページに削ったものです。ところがその後オーストラリアの就職サイトを見ていると、「経験者は4?5ページが普通、2ページで許されるのは学卒だけ」と書いてあるではありませんか!

その後またよく観察していると、オーストラリアの本屋さんで売っている就職本はアメリカ製のものが多いのです。騙されたぁ?。で1ページレジュメは短命でお払い箱となりました。オーストラリアはアメリカだけでなくヨーロッパとも違うらしいです。なぜオーストラリアのレジュメは長いのか?おもしろいですね。こっちの人は気が長いのかな?でも本当に全部読んでいるんでしょうか?

前回の就職では2ページレジュメでもオファーをもらったのですが、今回は念を入れて就職エージェントや現地の友達にアドバイスをもらい、5ページに増やしました。ページ数が少ないだけで経験が少ないように見られてしまっては大変です。この作業、ホントに大変でした。昔やったことなんてあまり細かく覚えていないので、昔の仕事ファイルをひっくり返しつつ・・・でも自分のこれまでの経験を整理する意味では重要な作業だったので、結果的には良い経験でした。

ページ数が増えた分、自分のスキルを短時間で簡潔に伝える工夫が必要になってきます。そこで、最初に書くサマリー(私のレジュメでは Career Profile)を大幅に改定し、より具体的にして量も多くしました。これで1ページ目で私のキャリア像が把握できるようになりました。その後詳細は最終ページにわたって書いてあるので、読む人はまずだいたいの人物像を頭に描いてから先に進むことができます。

オーストラリアの企業が外国人を雇う場合、一番気にするのはその応募者がオーストラリアでの正式な就労権を持っているかどうかです。就労ビザはいろいろな形態がありますが、永住権があると企業側は一番安心します。この点は私の場合有利な点なので、レジュメのトップに書きました。

スペルチェックについては、最初アメリカ英語に設定していました。ところがこちらのエージェントに指摘されてオーストラリア英語に設定してみると、かなりの単語のスぺルが違うことがわかりました。私はアメリカで高等教育を受けたので気がつかなかったのですが、オーストラリア英語はイギリス英語が元になっているので、アメリカ英語はオーストラリア人から見ると違和感を感じる場合があるようです。あ?ぁ、これからはイギリスのスペルを勉強しなくちゃ。こまごまとやることがたくさんでてくるなあ。トホホです。

テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

5か月ぶりのスーツ

ここ1カ月ほどビジネス界から距離を置き、クイーンズランドの風に吹かれていた私ですが、ついに面接のチャンスがやってきました。昨日就職エージェントと相談してある会社にレジュメを送ってもらったら、今日朝一番での面接がセットされました。ある時はいつまでたっても回答がないと思えば別の時には妙に反応が早い。このオージー流のスピード感にはまだなかなか慣れません。こんなことならイースターの連休中遊び呆けていないでもっと準備に時間をあてておけばよかったなあとちょっぴり反省。

エージェントからはスーツ を着ていくように念を押されました 。そんなこと日本人にとっては当たり前なんですが、この国には面接にビーチサンダルで行く輩もいるようでして・・・。クイーンズランドにスーツは似合いませんが、まともかく日本で働いていた時以来5カ月ぶりにスーツを着用。周囲からちょっぴり浮いている自分を感じながらビジネス街に到着。スーツ君はほとんど見かけませんでしたが、開襟シャツやときにネクタイ姿でビジネスの話をしているシーンを見て、懐かしいと同時に身の引き締まる思いでした。

私の仕事は大企業向けのシステムでしかも比較的新しい分野なので、ほとんどの仕事はシドニーにあります。メルボルンにも少し、ブリスベンはまだほとんどありません。就職専門ウェブサイトをチェックしたり、信頼できるエージェントを見つけてこまめに連絡を取ったりと地道に目を光らせておいて、ポジションを見つけた時に全力で取りに行くか、私のほうで歩み寄って職種の範囲を広げるかしかありません。今はまだブリスベン市場の観察中の段階でもあるので、これからいろいろな会社に会って結論を出せばいいと思っています。ブリスベンは仕事を見つけるには最適の場所ではないとわかっていながら生活の質を重視してここに住むことを決めたので、ここは腹をくくっていいポジションにめぐり会うこと祈りつつ、あせらず地道に努力するだけです。

幸い今ブリスベンは人やビジネスが他地域から流入して急速に発展中です。1年前に比べれば私の仕事の募集もよく見かけるようになりました。またオーストラリアは他国に先行して段階的に政策金利を引き上げていますし、最近は企業の採用意欲も増し、労働市場はかなり回復しつつあります。この追い風をもってしていい結果につながればいいと思います。

テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

超特急ジョブオファー

先日の面接の結果、正式なジョブオファーが出ました。最初の面接から実働3日で内示、4日目には正式なオファーレターが届き、2回の面接を経て一週間ですべてが終わりました。このスピードには私もびっくりなのですが、なぜこんなに早いのか?ひとつには会社の規模が比較的小さいこと、間に入っているリクルータが、目にもとまらぬ速さで事を片づける必殺仕事人だということもあります。もうひとつには、私の専門技術分野が今オーストラリアで急成長をしていることもあるようです。情報システム分野に関しては他の先進国に何年も遅れている日本ではまだほとんど誰も知らないし、私の社内でも日本では理解者が少なくて、いつも肩身の狭い思いをしているのですが、一歩外に出るとオーストラリアでは海外から技術者を集めるためならビザさえ出すという、この違いはいったいなに???

私が一番驚いたのは、いくら easy goingなオーストラリアとはいえ、採用候補者に一度も会わずにオファーを出すことはないだろうと思っていて、どっちにしても最後には現地に飛ばないといけないと信じていたのですが、そんなことはぜんぜんなかったということです。一回目は電話、二回目はウェブカメラつきSkypeで面接をしたのですが、音声の調子が悪く、すぐに電話に切り替えたので、お互いの顔は10秒ぐらいしか見てないんじゃないかな。確かに日本人は人と対面して物事を進めるのをよしとする傾向があるので、海外の人たちに比べると、電話会議やテレビ会議はまだまだ抵抗がある人が多いみたいです。

リクルータによると、これくらいのスピード感は別にめずらしいことではないようです。今まで転職活動は日本でいやになるくらいしてきましたが、すべてのプロセスを踏むと1-2か月はかかっていたと思います。採用活動にかかわらず、日本の会社の意思決定や仕事のスピードは海外に比べてとてものろいですが、その違いをまざまざと目の前で見せつけられました。グローバル化が進み、日本の企業も世界と戦っていかなければならないこれからの時代、同じ業界でも仕事のスピードにこれだけ違いがある競争相手と戦って、果たして勝ち目はあるのでしょうか?

テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

電話面接 怒涛の一日

オーストラリアでの就職活動は2-3年ほど前からぼちぼち始め、ネットの就職サイトからニュースレターを取り寄せたり、たまに電話面接をしたり、現地に行ったときに企業やリクルーターに会ったりと、情報収集程度の活動をしていました。

本格的に始めたのは、永住権を取った今年の春ぐらい。現地で面接もしてみましたが、就職エージェントのリクルータ達が言うには、今は買い手市場なので、移住日が決まらないことには外国(つまり日本)なんかにいては相手にしてもらえないというのです。確かに現地人が応募に殺到する中、日本にいる外人なんてよほど優秀でない限り相手にしようがありません。リクルータは移住日が決まったら連絡してねというばかり。それで最近はあまりまじめに就職活動はせず、現地に行ってから本格的に始めようと思っていました。

最近移住日が近づいたので、私の専門分野を専門としているオーストラリアのリクルータをネットで見つけて連絡を取ってみました。私は今日自宅勤務をしていたので、朝家に電話をしてくれ、紹介したい会社があるが今日電話面接はできるかと言ってきたので、この機会を逃すことはできないと思いOKしました。するとまたすぐにかけてきて、45分後に面接を始めるのでよろしくですと。ひえ?えぇ、45分で面接の用意をしろだと??だってその会社のことも知らないし、今年はまじめな面接の機会はないだろうとたかをくくって、最近の業績のアップデートもしてないし?。急いでその会社を調べ、面接でしゃべる内容の準備を開始。オーストラリア人はのんびりしすぎて仕事にならんと文句をいう人もいますが、なんですかいったいこの速さは!(というか結局この人はイギリス人でしたが)するとまた電話があり、やっぱり2時間後になりましただって。ふぅー、でちょっと仕事してから(そう、今日は仕事の日ですよ!)面接の準備を開始。面接はとてもいい雰囲気で、終わったらすぐにリクルータから電話があり、もう2社面接をアレンジしてくれるとのこと。

でも全部シドニーの仕事なんです。いままであまり面接してこなかったのは、ブリスベンに私の仕事があまりなかったからというのもあります。シドニーやメルボルンにはたくさんあるのは知っていたのですが、シドニーに枠を広げるとこんなに違うんだなあと愕然としました。ちょっと今後の方針を見直さなくてはいけないかも。それと、特定分野専門のリクルータは関連会社に強いコネを持っているので、こういう早業ができたのでしょう。私が今日自宅勤務だと言ったので、無理に今日に入れてくれたのかもしれません。そうしないと早朝か深夜の面接になってしまうので。

面接が終わってほっと一息。で今日は何の日だっけ・・・そうだ、仕事の日だ!しかもな?んと明日の世紀のビッグイベントに備えて最後の追い込みの日だったではないですかぁ 汗 当然まだ仕事は終わっているはずもなく、今夜はこれからまた仕事です。明日うまく行きますように。




テーマ : オーストラリア
ジャンル : 海外情報

プロフィール

divayoshiko

Author:divayoshiko
よりよい生活と仕事環境を求めて、日本の会社を辞めてオーストラリアに移住しました。IT技術者として生活を確立するまでの様子、日々の生活や仕事のこと、現地情報、オーストラリアや日本について感じることなどをつづっています。メルボルン在住。
Twitter @divayoshiko

これまでの歩み
2009年
4月  技術独立ビザで永住権取得
2010年
1月  東京からブリスベンに移住
2月  シドニーに移住
4月  ブリスベンに移住
5-6月 メルボルンに長期出張
2014年
2月  メルボルンに移住

最新記事
最近のコメント
伝言板
カテゴリ検索
日付順検索
プルダウン 降順 昇順 年別

09月 | 2017年10月 | 11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -


キーワード検索
トリップアドバイザー掲載 タスマニア記事
タスマニアの旅行情報
トリップアドバイザー掲載 ニュージーランド記事
クイーンズタウン
個人的なコメントや質問はこちらからどうぞ

名前:
メール:
件名:
本文:

関連ブログ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。